今日は、少し肌寒いですね。 _登坂広臣

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広臣side





登坂さんって呼ばれてからなぜかモヤモヤした気持ちになって数分後。





思い切って聞いてみたところ





「多分。登坂さんが大人でかっこいいからだと思います。」





なんて予想だにしなかった答えが返ってきた。





「え、あー。そっか」





確かに俺、みんなが喋りかけてるの見てるだけだったもんなぁ、と少し残念な気持ちに。





「じゃあさ、これからいっぱい話しかけるから下の名前で呼んでいいよ」





…なんで俺ってこんな言い方しかできないんだろう。笑





「え！ほんとですか！」





いつも岩ちゃんとか隆二に見せるあのパァッと花が開くような笑顔を初めて俺に向けてくれた。





「えっ、じゃぁじゃぁ臣さん！」





「いや、くんでいいよ笑」





たかが名前の呼び方なのに楽しそうに話すAちゃん。





そんなたかが名前の呼び方に少し嬉しく思っている俺。





「え、臣...くん？」





「うん。それでいいよ」





って隣に座ってるAちゃんの方を向いて言うとまたあの眩しいほどの笑顔を俺に向けて





「臣くん！...ってなんか新鮮ですね笑」





なんて言うもんだから好きでもないのにちょっと淡い気持ちになった。





好きでもないのに。

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