信頼と警戒 ページ18
クリプト「以前彼女と面識は？」
レイス「ないわ」
質問の意味が分からない。
クリプト「あいつの名前を考えたのはレイスらしいな。どうしてAなんだ？」
レイス「なんとなくよ」
意図も……分からない。なぜそんなことを聞く必要があるのか。
言い様のない疑問はいつの間にか謎の焦りと不安に昇華されていた
クリプト「なら……なぜ警戒心の強いお前が、あいつには最初から心を開いていた？」
レイス「っ…！」
心臓が大きく脈打つ。と、ほぼ同時に頭がスッキリした。
ずっと、心に違和感を覚えていた。理由もなにも分からないけど、彼女と出会ってからずっと。
それを今、クリプトが分からせてしまった
あぁ、そうか。彼女はどこか懐かしいんだ。自分でも不思議なくらい落ち着いて心が安らぐ
何に似ている、とかそういう具体的なことはわからない。
彼女の纏う空気そのものが懐かしいのだ。
クリプト「どうなんだ？」
クリプトの声で現実に引き戻された私はなんとなく、本当になんとなくだけど、このことは言いたくなくて、言ってはいけない気がして。
レイス「…分からない。もういい？」
クリプト「最後の質問だ。Aが何をしようとしているか…知っているか？」
レイス「…何のこと？」
クリプト「やはり知らないか…何か企んでいるらしい。まだ詳しくはわからんが、俺とレイスにはバレたくなさそうだった。バレたくないってことはレイスは彼女の計画には絡んでないってことだろう？」
レイス「もちろん。そんな話初耳よ」
クリプト「何をしようとしているか、事と状況によっては敵になりうるからな。今回の件においては、レイスは信用できる側の人間だと思ったから呼び出したんだ」
…そう、ここはいつ誰が敵になるか分からない世界。
誰が、何を抱えているのかも詳しくは分からない。
クリプト「突然呼び出してすまなかったな。もう戻っていいぞ」
レイス「大丈夫よ。………………なにか」
クリプト「ん？」
レイス「なにか分かったら教えて。私もそうするわ」
クリプト「分かった。頼んだぞ」
レイス「………おやすみなさい」
何をしようとしているの、A……
新たな悩みが、頭を支配して離れなかった。
クリプト(結局、気になるところではあるんだな)
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かぼちゃ(プロフ) - 真夜さん» 真夜様、とても嬉しいコメントをありがとうございます！歓喜して頂けるとは…！感謝しかありません！拙い文章ですが、これからもよろしくお願いします！ (2020年11月10日 20時) (
レス) id: 3189cdcc7b (このIDを非表示/違反報告)
真夜(プロフ) - こんにちは！いつも更新を楽しみ読ませていただいてます(^^)レイスが好きなのですがなかなか書き手の方がいらっしゃらなくて、かぼちゃ様の作品を見つけて歓喜しました…！これからも楽しみに読ませて頂きます(*^^)v素敵な作品ありがとうございます！ (2020年11月10日 17時) (レス) id: c3ed1a5107 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぼちゃ | 作成日時：2020年4月13日 17時
