学校のお知らせ 一話 ページ15
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「次、緑谷」
「はいっ」
職場体験が終わり、迫る期末テストにむけてそれぞれが備え始めている春と夏の間の、とある日。
in、荒廃した街の今にも崩れそうなビル。
今日も今日とて、私たちはヒーロー基礎学の真っ最中だ。
「デクくん、がんばって！」
出番を待っているお茶子ちゃんが、同じく出番を待っている私の隣で緑谷君に声をかける。
緑谷君は顔を赤らめながらうん！と答えて、三階から地上へと繋がっている袋の中へ入っていった。
今日もデク茶が尊い。
思わず私は心の中で崇めた。
今日のヒーロー基礎学は、避難で使う垂直式救助袋。
私もよく知らないが、滑り台みたいにして建物の高い所にいる人を地上に避難させる為に使う道具らしい。
飛び降りた方が早そう((
「よし、男子は全員終わったな。次は女子。八百万」
「はいっ」
相澤先生のイケボォ…
今から名前呼ばれるのが凄い楽しみです(爽やかな笑顔)
ヤオモモの次に梅雨ちゃんが呼ばれて、救助袋に入っていく。
最後に名を呼ばれ、ちょっと浮かれつつも私は救助袋に入る。
滑り台ってこんな感じなのかな。
初めて乗ったわ(え)
ストンッと着地すると、爆豪君の怒号が耳に届いた。
「テメーを先にケガさせてやろうか！！」
爆豪君は上鳴君に向かって掌を爆破させている。
また上鳴君がなんか煽ったのかな？
相澤先生から不機嫌オーラが凄いし、止めよう。
「ハイハイどうしたの。爆発君はとりあえず落ち着こうか。ね？あんまり怒ってるとくも膜下出血で死んじゃうよ？」
「余計なお世話だ！！」
耳元で叫ばないで。
あと顔怖い。
「爆発君、今何の時間かわかる？」
ニッコリと笑って肩にポンッと手を置くと、爆豪君は低い声で、
「ヒーロー基礎学…」
と呟く。
「わかってるじゃん。なら暴れないの」
よく出来ました〜と、私は手を叩いた。
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作者名：心哀雪 | 作成日時：2020年4月22日 10時
