＿＿ Love weather.25 ページ25
.
部活が終わってから、
時間があって保健室に向かう。
窓の外を見てみれば、
ポツポツと下校していく生徒が見えた。
『 失礼しまーす 』
ドアを開けると、暖かい空気が身を包んだ。
流石は保健室。
暖房の設備も、よく整ってる。
ドアを閉めて中を見渡すと、カーテンの掛けられているベッドの方から 私の名前を呼ぶ声がした。
廉「 来てくれたんや 」
『 はい、約束しましたから 』
嬉しそうに頬を緩ませる永瀬さんに、
私まで笑顔になる。
“ 包帯、新しいのに変えるからソファ座ってて ” と指示をしながら 巻き直しに必要な物を取りに行く。
言われた通りソファに座って待つ。
廉「 もしかして、膝の絆創膏、外れた？ 」
『 お風呂でふやけちゃって… 』
廉「 えｯ！？痛なかった！？ 」
『 痛かったですけど…意外と平気でした 』
“ 我慢強いんやな ” と驚くような素振りを見せながら、いつものように包帯を巻いてくれる。
まだ足は痛むけれど、
永瀬さんといると和らぐ。
イケメンって痛み止めにもなるんだ、って。
自分で考えて自分で笑っちゃった。
『 そういえば…永瀬さん、
どうして体育館前にいたんですか？』
廉「 んー？Aちゃんが練習出来てるかなー
って、ちょっと心配やってん 」
永瀬さんにしては珍しくマイナスな言葉だった。
心配…
永瀬さんが…
私を…？
そう考えるだけで、無神経にも胸が高鳴った。
永瀬さんは気を使ってくれてるのに、
嬉しいなんて思っちゃいけないはずなのに。
それでも、私の事を考えてくれているんだ、
と思うだけで 顔がニヤけた。
廉「 どしたん、そんな顔して 笑 」
不覚にも、心情が表に出ていたらしく
恥ずかしさで顔が熱くなった。
“ な、何でもないですｯ ” と誤魔化しをかければ
“ ふぅ〜ん？ ” と疑わしそうな顔をする。
『 …なんですか 』
廉「 別に？ 」
何か物言いたげな永瀬さんは、
ふｯ と笑いながら 手当を終わらせた。
.
＿＿ Love weather.26→←＿＿ Love weather.24
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 837人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あぐた。(プロフ) - Sさん» コメントありがとうございます。afterstoryは今、下書きをしておりますので、しばしお待ちください！ (2020年1月28日 22時) (
レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 完結おめでとうございます！やっと付き合った2人のラブラブなafterstoryも気になります！ (2020年1月28日 19時) (レス) id: a50c63b20c (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - 箱推しティアラさん» コメントありがとうございます。更新、頑張ります！ (2020年1月25日 1時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
箱推しティアラ(プロフ) - おもしろいし、この作品好きです！読みやすいですよ。更新頑張ってください！ (2020年1月25日 0時) (レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - さちままさん» コメントありがとうございます。ただ書いているだけで全然語彙力や文章力が無いので…そのように褒めて頂ける事、とても光栄です！ (2020年1月22日 18時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あぐた。 | 作成日時：2020年1月19日 19時
