＿＿ Love weather.15 ページ15
.
＿＿ 時は飛んで、球技大会当日。
特にこれといって下準備やリハーサルがない球技大会は、突然 行われる事の方が当たり前だった。
優太「 A〜、体育館集合だって 」
『 ん、分かった、ありがと 』
体操服に着替えて、開会式の行われる体育館へ。
テニスコートは、
体育館から少し遠い。
開会式が終わり次第、すぐに移動しないと。
球技大会に出場する生徒達が体育館の中で列を作っている中、私と優太も自分の列に並んだ。
生徒が揃うと、マイクに電源が入る。
校長の開会の挨拶が
始まった。
私の前に座る優太の背中で遊びながら
校長の話が終わるのを待つ。
“ か、え、り、た、い ” と指先で背中に書けば、
擽ったそうに背中を動かす。
それが面白かった。
背中の方に手を回して、私の指を払い除けようと
虫を追い払う形で 手を左右に振った。
私は、払われないように避けつつ また背筋をなぞる。
再び、背中をよじらせる優太。
世界一 地味な攻防だった。
そんな小さな戦いをしている間に、校長先生の話は終わって 体育委員長の挨拶に変わっていた。
＿＿
結局、最後まで話を聞かず。
手遊びをしたり、
ヒソヒソ話をしたり…
これから始まる球技大会が楽しみ過ぎて、正直 開会式なんて早く終わってしまえば良いと思っていた。
“ やっと終わったぁ… ” と優太が背伸びをする。
今から移動をして
試合を始めるらしい。
最初は、クラス対抗 女子シングルスから。
つまり私の出番。
やってやるぞと闘争心が燃えていた。
優太の試合を見るのも楽しみにしてるけど、スポーツなんて自分がやってなんぼのものだから、
早く試合がしたかった。
コート脇に掲示されている対戦表を確認する。
優太はそれを覗き込んで
“ やっべ、俺、海人と対戦すんの！？ ”
と焦ったように笑っていた。
海人…どこかで聞いた事ある名前だな。
ラケットの貸出をしている所に向かいながら
誰だったかな、と考えていた。
.
＿＿ Love weather.16→←＿＿ Love weather.14
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 837人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あぐた。(プロフ) - Sさん» コメントありがとうございます。afterstoryは今、下書きをしておりますので、しばしお待ちください！ (2020年1月28日 22時) (
レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 完結おめでとうございます！やっと付き合った2人のラブラブなafterstoryも気になります！ (2020年1月28日 19時) (レス) id: a50c63b20c (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - 箱推しティアラさん» コメントありがとうございます。更新、頑張ります！ (2020年1月25日 1時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
箱推しティアラ(プロフ) - おもしろいし、この作品好きです！読みやすいですよ。更新頑張ってください！ (2020年1月25日 0時) (レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - さちままさん» コメントありがとうございます。ただ書いているだけで全然語彙力や文章力が無いので…そのように褒めて頂ける事、とても光栄です！ (2020年1月22日 18時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あぐた。 | 作成日時：2020年1月19日 19時
