悪魔の子【約ネバ】 (ページ6)

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本を読み終わってしまったので、ハウスの中をウロウロすることにした。
まだ自由時間があるし、何かしたいけど…やりたいことが見つからない。
ここはエマ達と混ざって鬼ごっこでもやろうかな、と思ったが。
どうやらノーマンが鬼のようなので、参加するのはやめておいた。

彼が鬼の時は、大体捕まってしまうから。

「…あれ、なんだろうこれ」

廊下の端に、何か光るものが落ちている。
それを拾う。
三日月のネックレスだ。

何でこんなものがあるんだろう、と思い、ママに届けようとする。

「アレクトー！」

年少者に飛び付かれる。
まて、腰を掴むな。

「いっしょに鬼ごっこしようよー！」

「えぇ…いいけど」

年少者の頼みなら聞かない選択肢はない。
彼らに手を引かれ、僕はとことこ外へ向かった。

△▽△

「あれ、アレクトも参加すんの？」

お、珍しくレイも参加するらしい。
年少者の頼みだから、仕方ないよと適当に返す。
そんな顔で見るな、本の虫。

「何その顔、シワ増えるよ」

「こんなんじゃ増えねえだろ」

…何だこの会話。

やがてノーマンとエマ、他の子達が戻ってきて。
次の鬼を決めることにした。

…ここまでは、いいだろう。

「どうしてこうなった？」

「仕方ないよ」

鬼は僕、ノーマン、レイ。
エマはまた逃げるらしいよ。
…この二人とここで組むことになるとは、正直思ってすらいなかった。

「…のんびり探しますか」

あの策士たちとは違って平凡な僕は、のろのろ森へ入った。