【刀剣乱舞】その捌き、三名槍の彼の如く【蜻蛉切】 (ページ14)

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桜の花弁13枚・・・蜻蛉切side ページ14

蜻蛉切side

夕餉の時、主が皆に見せた太刀。

鞘は漆塗りで、所々虹色の玉が埋め込まれ、まるで雪の降る夜の様に美しい。

私はこの太刀とどこかで会った気がした。

いや、会った。

壮大な平原には桔梗が咲き誇り、夕焼け空には白い薄い雲が棚引き...

夕日があの玉に反射して、玉は青や赤、緑、黄と輝いた。

私は、彼女を知っている。

だが.....何か忘れている....。

主に頼んで顕現の付き添いをさせて貰える様にしよう。

そうしたら、何か思い出すかもしれない。

.

.

.

しばらく経って、付き添いをすることができた。

主が霊力を注ぎ込むと、銀色に輝き始めた。

その時、ある匂いがした。

結「ん...？何の香りでしょうか...」

蜻「これは....」

...花の匂い？

こ「ややっ、これは、花の香りですな？」

結「そうか、花の香りか...もしかして、この太刀から香っているのでしょうか？」

こ「それは雅なものですな！審神者様、そろそろですぞ！」

花の香り.....確かあの時、平原には...

桔梗だ。

この香りは、桔梗。

間違いない。彼女が来たのだ。

私はその時、光る銀色に一瞬鈍い青が混ざったのに気がついた。

そう思ったのも束の間、私と主は壁に叩きつけられた。

部屋にはつむじ風が巻き起こり、体を乱暴に掠めていく。

だが、私はそんな事は気にしていなかった。

彼女が、Aが来たのだ。

また会えるなんて、思ってもいなかったのに....

私は無意識に銀に光る塊に近づいていった。

そして、触れた。

すると、風はやみ、銀の塊は人の形へと変化していった。

そして、完全に人の形になったとき、

彼女は目を開けた。