自由な正義を【ONE PIECE】 (ページ39)

今日:3 hit、昨日:9 hit、合計:189,531 hit

３９ページ39

ﾁｮｯﾊﾟｰ「雨を呼ぶ？」

ﾅﾐ「あたしも話を聞いただけなの。Aの方が詳しいんじゃない？」

政府機関の一員である私の方が確かに詳しいかもしれない。

私はダンスパウダーのことを軽く思い出しながら説明を始めた。

『その粉は昔雨の降らない国の研究者が作り出した代物で、その粉から霧状の煙を発生させて空に立ち上がらせることで人工的に降らせる事ができる。それがダンスパウダーだ』

ﾙﾌｨ「あァ！わかったァ、不思議粉の事かァ！」

私の説明に「食べたことある！」などとルフィが言っている。

『食うなよ』

ﾅﾐ「食べ物じゃないわよ」

ｿﾞﾛ「雨を降らすんだろ要は」

ﾙﾌｨ「なんだよおめェら！おれがウソついてると思ってんだろこらァ！！」

ｳｿｯﾌﾟ「ﾝまてまてｪ。そんなもんがあるんだったらこの国にはうってつけじゃねェか」

ウソップがルフィを無視して、ダンスパウダーを知らない奴なら誰でも思うだろう事を聞いてくる。

『最初はな、ダンスパウダーを開発した国もその名の通り踊るほど喜んだそうだ』

私もルフィを無視して話を進めてしまったので、ルフィが拗ねて砂いじりをしている。

『だけどそれには大きな罠があった。それは隣の国の干ばつ。……わかるか？
ダンスパウダーは要するに本来なら風に乗って流されていくうちに雨雲に成長するはずだった雲の子供を人工的に素早く成長させて、雨を降らせるって仕組みなんだ。だから…』

ｳｿｯﾌﾟ「あそっか。ほっときゃ隣の国に自然に降るハズだった雨を横取りしちまったってわけか」

『その通り。やがて２つの国で戦争が起きてその結果、関係のない多くの命が失われた。

それ以来世界政府ではダンスパウダーの製造や所持を世界的に禁じたってわけだ』

ｳｿｯﾌﾟ「使い方一つで幸せも悪魔も呼んじまう粉か」

説明には少し自信がなかったがみんなちゃんと理解できた様だ。よかった。

ﾋﾞﾋﾞ「そのダンスパウダーが大量に港町に運ばれた時、アラバスタ国内は王の住む町以外には全く雨が降らないという異常気象の最中」

そのせいで国王に非難が集まった。

当たり前だ。真実がどうであれダンスパウダーという、禁止されている粉が見つかったからだ。

ﾙﾌｨ「なんだビビ！！そりゃお前の父ちゃんが悪ィぞ！！」

ルフィが思いっきりビビの父親を非難した。