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【樹】
マジ助かった〜、なんて言って、数日前よりは遥かに低くなった仕事の山を見て、俺らに土下座するんじゃないかって勢いで何度も頭を下げる深澤くん。
なんとか一人ひとりの出来ることを、出来る時間に詰めて詰めてねじ込んだこともあって、思ったよりもだいぶ進んだと思う。
俺らでさえそうなんだから、師匠はもっと予想以上だったんだろう。
青「んじゃ、その分目一杯に今日からは働いてもらいますか〜」
深澤「あの〜、病み上がり。俺、わりかし病み上がりなのよ。ひっさびさの高熱から覚めたばっかなのよ」
「もぉ〜…みんな、無理せずやろうよ。久々に、みんないるだけでいいじゃん。ね？」
無理せずやろうよ、なんていうAの言葉に増す胸の違和感。
もう、少なくともここ2.3日は自覚がありながら、目を瞑ってきたものだった。
この違和感から目を背けて、その先がどうなるかなんて大方予想はついてるけど、ここで俺がヤバいかも…なんて言ってしまったら、師匠がどう思うかって…それを思うと、俺ん中での選択肢はひとつだった。
俺が、俺ん中で消化すればいいだけのこと。
亀梨「ちょっと無理してんじゃないの？」
青「してないです、普段通り」
亀梨「でも違和感はある訳だ。ん、後ろ向いて…」
青「ねぇ、薬」
亀梨「子どもか。大人しく聴診ぐらい受けろ…。ん、いいよ。ちょっと狭窄気味。炎症の数値も上がってるし…ほんと無理だけは禁物」
“ストレス。疲れ。あとは…単純に炎症起きてんだよ、ここが”
もう何年も前。
まだ高校生だった俺に、雷落とした亀梨先生。
あの雷のおかげで、血液検査で唯一わかる喘息の前兆。
亀梨「…点滴しとく？」
青「…吸入じゃなくて？」
亀梨「その違和感で？」
青「疑問文の打ち合いで会話すんの、嫌だ」
亀梨「先に返してきたの、そっちね？」
分かってる。
こんな、高校生の頃と変わんないわがまま言って、ムキになってる時点で自分が抱えてる違和感が、いつもよりもだいぶしんどいものだってことも。
これ以上、目を瞑ってちゃいけないってことも。
亀梨「…樹？」
青「30分で、終わる？」
亀梨「樹」
青「…ん」
仕方なく、飲み込むしかなかった圧。
頼むから、ちゃんと飲み込むから、このままいい方に向いてくれって、ただそれだけ。
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かん。(プロフ) - 黒loveさん» リクエストいただきありがとうございました！お待たせいたしました、短編集��にてお話完結となります。ありがとうございました！ (10月29日 15時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - かん。さん» 書いて下さりありがとうございます!!これからも応援してます😊 (9月21日 21時) (レス) id: 560bd373a9 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 佑妃奈さん» リクエストいただきありがとうございました☺︎イメージ通りにできていますでしょうか…？お楽しみいただけていたら嬉しいです！いつも応援していただけて感謝しております！これからもよろしくお願いします！ (9月20日 0時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - ちぃぷーさん» リクエストいただき、ありがとうございました！都合により、一旦パパに振ってしまいましたが、この後別のリクエストでこのお話を引き継いで佐久間くんに登場してもらう予定なので、ぜひそちらも引き続きよろしくお願いします！ (8月31日 12時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
黒love - いつも見てます!リクエスト失礼します。ほっくんが髄膜炎の治療中の話が見たいです。お願いします (7月25日 19時) (レス) id: 247892270a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2023年5月18日 12時
