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【北斗】
病室に戻る気になれなくて、詰所って言った俺の意思汲んでくれたのは佐久間くん。
佐久間「ほいよっ。あぁ、ごめん…北斗は白湯の方がよかったっけ」
黒「んーん…。これでいい、ココアが、いい」
Aの大好きなココアが、そっと差し出された。
佐久間くんの言う通り、普段なら白湯がいいけど…目の前の空を見たら、思いっきり、甘ったるいココアが飲みたいと思った。
同じくらい、思いっきり…誰かに甘えたかった。
黒「…さく…っ」
Ns.「佐久間くーん！ごめん、4人部屋の…」
あぁ、かき消されちゃった…なんて、普段なら思わないようなこと。
まして俺だって、諸事情により小児科に入院してるとはいえ、いい歳をした立派な社会人。
なのに…。
不安な気持ちって、こんな時に性格までも歪めるんだろうか。
それとも、俺って…あぁ、元々そんなやつだったのかもしれない…なんて、グルグル、ぐるぐる…。
佐久間「どした？北斗。呼んだでしょ？」
黒「えっ…あ…でも、看護師さん…」
佐久間「うん〜、まぁ…あれ、新人ちゃんでもできるから大丈夫。北斗の相手は、俺じゃなきゃ無理っ！自負してるから」
へにゃっと笑った佐久間くんの笑顔に、なんか妙に安心しちゃって…。
黒「…っ」
佐久間「あららぁ。…ふふっ。いいよ、いいよ」
Aに話したこと、そのことが現実になってしまったことが怖かっただとか…。
いざAがああなった時に、自分が動けないどころか、こんな風に自分までガタガタと崩れてしまったことへの悔しさだとか…。
何より、Aが発作起きたって分かった時、次またいつ自分がそうなるのかって、ありもしないかもしれない、可能性でしかないそれに、不安が募っただとか…。
伝えたい方はたくさんあったけど、それより先に、涙が全然止まってくれなくて。
佐久間「ゆーっくり。…ゆっくり、ひとつずつでいいよ。佐久間さん、北斗が満足いくまで、ここにいるから」
黒「っ、ﾊｧｯ…さ…く、っ…く…」
佐久間「ん、そ。佐久間くん。不安なことも、怖いことも悔しいことも…今は、全部一回考えなくていい。話さなくていい。スッキリするまで、このままでいよう？」
今はいいよって、その言葉がものすごくあったかくて。
俺まだ、なにも言ってないのに…ね。
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かん。(プロフ) - 黒loveさん» リクエストいただきありがとうございました！お待たせいたしました、短編集��にてお話完結となります。ありがとうございました！ (10月29日 15時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - かん。さん» 書いて下さりありがとうございます!!これからも応援してます😊 (9月21日 21時) (レス) id: 560bd373a9 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 佑妃奈さん» リクエストいただきありがとうございました☺︎イメージ通りにできていますでしょうか…？お楽しみいただけていたら嬉しいです！いつも応援していただけて感謝しております！これからもよろしくお願いします！ (9月20日 0時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - ちぃぷーさん» リクエストいただき、ありがとうございました！都合により、一旦パパに振ってしまいましたが、この後別のリクエストでこのお話を引き継いで佐久間くんに登場してもらう予定なので、ぜひそちらも引き続きよろしくお願いします！ (8月31日 12時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
黒love - いつも見てます!リクエスト失礼します。ほっくんが髄膜炎の治療中の話が見たいです。お願いします (7月25日 19時) (レス) id: 247892270a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2023年5月18日 12時
