私の天使4

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終演後、
クリスマスモードで華やぐ街を
駆け抜け
カップルで溢れかえる電車に揺られて
地元に帰った


そして
あの川へ


今さら何を期待してるんやろうか

でも、あいたい

舞台の上の章ちゃんじゃなくて


私の天使の、、、、章ちゃんに


あいたい・・・






到着して2時間


いっこうに現れる気配がない

チケットの裏を何回も見返して
川ってここのことやんな？
とか
でも、あいにくるって書いてないな
とか

足音がする度に振り返って
違ってため息ついたり


どれぐらい経ったか



…………





「なにして…んの」

振り返ると

ジャージ姿の章ちゃん

『しょう…ちゃん』

「なんでAがここに…？」

『なんでって…
え、だって川に行きますって
チケットに…』

「それは…
アツコに渡したはず」

『・・・・・』


野口さん…？


頭の中がぐちゃぐちゃで
何がなんだかわからない

ただ目の前にいる章ちゃんが
涙で滲んでく

すると…

フワッ

っていい香り




気づけば

抱きしめられてた



『章ちゃん…』

「・・・・っ」

『章ちゃんっ…』


あかん、、、

この匂いがっ…

自分の意志とは関係なく
自ら章ちゃんにキスしてた

「・・・、、っ！」

『…うち、今日誰もおらん』



見上げてそう言うと、

一瞬、章ちゃんの目が揺れた



ぱっちりくっきりした二重

目の下の涙袋

整えられた眉

少し長めの前髪


どの部分を切り取っても愛おしくて

触れたくて
触れてほしくて

理性なんて
どこかへいってしまった




クリスマスイブが終わって
クリスマス当日になったことも
気づかず


私たちは抱き合った

またこの間と同じ結末になるって

わかってても


もう止められない


身体がいうことを

きかない



章ちゃんを

私の体に刻みこんで


って願いながら




そして夜明け頃

彼は出て行った



何も告げず

何も…残さずに



第一章 完

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