私の天使4

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『、、、、、』

人前で、しかも野口さんの前でするなんて
思わず赤面

「そっかぁ…。兄妹に見えるんかぁ。」

見上げると、

切ないような
悲しいような
複雑な表情



・・・章ちゃんだって辛いんよな

また私ばっかりって思ってしまってた

ごめん




その奥にいる野口さんを見ると
真っ赤になってる

目が合うと
下唇を噛んで、わかりやすく
にらみつけられてる

『っ、章ちゃん！』

手をのけ払って
恥ずかしいやろっ！
って言いながら顔を見ずに
楽器を出し始めた

「…ほな、アツコ送ってくるわ」

『はい、、、』


忘れたらあかん

私は章ちゃんのそばで
章ちゃんの夢を応援するんやもん

兄妹でもなんでもいい

そばにおれるんやったら…



いつもやったら練習終わるまで
来おへんのに
今日は気づけば横のベンチに座ってた

楽器を置いて
そばに寄る

『・・・もう送ってきたん？
何してんの？帰らへんの？』

「んー、どうしたらAちゃんの
機嫌が治るかなーって。
ぼーっと考えてんの。」

『機嫌悪くなんかないし。』

「・・・ごめんな。
俺のせいで嫌な思いさしてる」


『手』


「手？」


ずっと川を眺めてた章ちゃん

その横顔も好きなんやけど、
やっぱり

ん？

って私にしか見せない
この表情がめっちゃ好き

『…手握ってくれたら治る、、、かも？』

言い終わると同時ぐらいに
グイってひっぱられて
すっぽり章ちゃんの腕の中

『、、、、、、』

急に章ちゃんの胸板に押し付けられて
心臓のテンポ200越え

「治った？」

『治り、、まくり、、、』




この空気が、匂いが、仕草が



安田章大って存在が

私の精神安定剤



何があっても

がんばれる




『私は、章ちゃんの夢を応援するんやもん』



完全に言い聞かせてる


抱きしめられたまま

「Aの夢はやっぱりプロ？」

『、、、、、』

声が身体中に響いて心地いい

「え、プロなんとちゃうの？」

『、、、笑わへん？』

「笑わへんよー。なにー？」

『・・・もちろんプロなんやけど、
合奏がしたいから楽団に所属したくて。
そんで、いつか章ちゃんが歌う
バック演奏がしたいの。
音楽番組とか、ライブとか！』

思わず顔を上げて赤裸々に
話してしまった

章ちゃんは驚いた顔してた

「、、、そんなこと考えてたん？！」

『・・・ファンの子みんなが、
章ちゃんに夢中なんやけど、
章ちゃんは時折こっち振り返って
目配せしてくれんの。』

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