私の天使4

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顔を上げると、土下座してる章ちゃん

いつもやったら

いいよいいよ

って
笑って言えるのに

言葉にならへん


しばらく沈黙が続いて、

「…今日は、帰るわ」

消え入るような声で言うから
鼻の奥がツンってした


ほんまはもっと私の事だけ
見て欲しい

私以外のこと、考えんといてほしい


…そんなワガママ、
叶うわけない


このまま章ちゃんが他の人のところに
行ってしまうぐらいやったら…


そう思うと、体が勝手に動いて
膝をついてる章ちゃんの
頭を包み込むように抱きしめてた

「…A」

『意地悪してごめん。』

「…俺が悪いんやん」

包み込んだ顔をゆっくりあげると、
眉を八の字にして
今にも泣きそう

『章ちゃんの夢、ちゃんと応援する。』

一瞬、章ちゃんの目が揺れた

それから私の頭を撫でる

ゆっくり
ゆっくり

その手が、
大事なものを扱うみたいに
優しくって
愛おしそうに撫でてくれる

「Aと付き合ってるって、
ほんまは世界中のやつらに言ってやりたい。
俺は世界一の幸せもんやねんぞって。
でも…、それができひん」

私のが幸せ感じさせてもらって
ばっかりやのに

こんなワガママばっかり




でも、女の感





野口さんは

章ちゃんが、好き



言葉にならへん不安が
背中ぐらいから押し寄せてくるけど、

この手を信じたい


『…章ちゃんさえいてくれたら
幸せ』

章ちゃんの顔が傾き

唇が重なり合う

離れがたい幸福感

今は私のことだけ
考えてくれてる

『…んっ、』

だんだん舌が入ってきて
これがいわゆるディープキスって
最近やっと知った

優しく撫でられてた手が
後頭部をしっかり捕まえて
半分章ちゃんが私に被さってる状態

ふ、腹筋がなかなかしんどい


ベンチに半分寝転がった状態でも
キスはやまない

あたりはスッカリ暗くなってて

人の気配は感じられないけど、、、
恥ずかしい

恥ずかしいのにもっとって

懸命に章ちゃんの舌を追いかけてる

だんだん熱くなってきた

なんか頭とろけそう

『…んんっ』

左手が首筋と耳を優しく撫でるから
こしょばい

その手がだんだん下におりてきて…

胸に到達すると
また優しく撫でられる

『しょ、しょちゃん』

キスの合間を見つけてやっと言えた


「…うん？」

全然止まる気のない章ちゃん

『んっ、あっ、私、、、
あの…』

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