62.一件落着？ ページ17
ーー諦めたように犯行を認めた朝木に、
警察の人達は続きは署で聞くから、とありがちな言葉をかけて
警察車両にのせた。
そうして、徐々にそこは、もとの静かな温泉街へと戻っていく。
「…さて、僕らも行こうか、A」
「ええ、透…さん」
あ、どうしよう。
さっき零に変な事言われたせいで素直に透さんって呼べない。
零はそんな私にくすりと笑う。
そうして、2人でその場を立ち去ろうとしたとき、
不意に私の手首が掴まれ少し後ろに引かれる。
振り向けば、俯く結衣がいた。
「…透さん、先行っていて。
で、どうしたんです？刑事さん」
零には少し離れていてもらおうとそう言って、
結衣にそう聞く。
「…さっき、蘭ちゃんに聞いたんです。
中学生のとき、テニスであそこにいる彼と混合ダブルスの大会に出て優勝したって…ーー
ーーあなた、やっぱり花澤Aなんでしょう？」
その結衣の瞳にはもう疑いではなく確信の色が浮かんでいた。
「…ここから先に、あなたは入るべきじゃないの。だから、
一回しか言わないからよく聞いてね。
…花澤Aからの伝言。
いつか戻るから、待っていて……って。
お願い、…結衣」
いつか戻るから、なんて、不確かなことを約束してしまうなんて何を考えてるんだろう。
でも、
「(多分、こんなこと言えてしまうのは、零のお陰だ。)」
彼のお陰で、光を信じて歩いて行ける。
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真柚(プロフ) - アオさん» 前回に続き何度もすみません…ありがとうございます!! (2018年5月27日 23時) (
レス) id: 8ec7fb59c7 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 58の夢主sideの「どうかした？」が、「どうしかした？」になっています。 (2018年5月27日 14時) (レス) id: 82f5449f8d (このIDを非表示/違反報告)
真柚(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます！助かりました<(_ _)> (2018年5月18日 20時) (レス) id: 8ec7fb59c7 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。その旨ではなく、その胸です。 (2018年5月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真柚 | 作成日時：2018年5月16日 13時
