殺し屋と解体屋の日常【Diner】

ホットミルク。 ページ38

澪side


柊のちょっとホラーチックな話をきいたが


まぁ疲れてんだろうな


解体屋って疲れる仕事だし、掃除屋と同じくらい大変だろう


『ほら酒でも飲もー』


ス｢ダメだって、何回言ったらわかるんだ｣


柊｢…ダメですか？｣



ス｢…少しだけな｣



疲れてる時はやっぱりお酒を飲むべき



私はクルクルと氷を回すとリキュールとジュースを混ぜて弱いお酒を用意する



そういえば…霊媒師の連絡先あった気がする

『ねぇ、柊』


柊｢なに？｣


『霊媒師の連絡先あるけどする？』


柊｢逆に怖いからやめて！？｣



私が笑うと柊もつられて笑う


私たちは取り憑かれてる幽霊とかだけじゃない


生に死に取り憑かれ、逃げられない


わざわざ飛び込みに行ってるかもしれない




『幽霊ってほんとにいるのかなー？』


柊｢ねぇほんと怖いから！｣



『でも霊媒師とかいるくらいだし？』





柊は怖がってブルブルと震えていた




それがなんだかおかしくて私は笑ってしまった




するとボンベロがやって来て柊の前にホットチョコレートを出した


『胸焼けにはまだ早いでしょ』


ボ｢疲れた時は甘いものだ｣




ことんと置かれたチョコレートからふわふわと甘い香りが漂い


空気さえも落ち着かせてゆく


キ｢僕も飲みたいな！｣


『ねー私もー！』



ボ｢お前達にはこっちがお似合いだ｣





ボンベロが出したのはチョコレートリキュール
にオレンジリキュールを混ぜたものだった


口に運べば口の中に甘いチョコレートとみずみずしいオレンジの匂いが包む






『ん…美味しい』


キ｢えーチョコレートはぁ！？｣


ボ｢チョコレートリキュールで充分だろ｣

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