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kr「彼らの本体…言わば親である本物は今も存在しているよ」
『え…普通の人間で、同じ人物として存在してるってことですか？』
kr「うん、つまり現状では同じ人が2人いることになるね」
『それって…大丈夫、なんですか…？』
kr「大丈夫じゃないさ。だから逃がして、安全な人の元で余生を過ごしてもらえるように私なりに配慮したつもりだったんだけどね」
写真に映った大きいあいつらを
懐かしそうに目を細めながら言う彼は
どこか少し悲しげだった
俺はてっきり、本体は既に死んでいて
あいつらは転生したものだと思っていた
だって、あいつらは本体と同じ記憶を
持って生まれている
よくある転生ものだ、って
ずっとそう思ってた
kr「本体の遺伝子から作られたんだ、彼らは」
『…クローンってこと？』
kr「まぁ、言うなればそうだね。でも、分かってると思うけど彼らは小人だ。つまりは不完全な欠陥品」
『欠陥品って…そんな言い方』
kr「仕方ないよ。全く同じ人間を作るためにこの研究をしていたんだから…」
『…どうして…同じ人間を作ろうなんて？』
kr「どうしてだろうね。科学者としてしてはいけないと分かっていても、今の技術で実現出来るかもしれない可能性を追求したい気持ちは捨てきれなかった。彼らはそれに協力してくれて、遺伝子を提供してくれた」
『だから無名の研究所なんかに入所したんですね。表沙汰に出ないように』
kr「そういうことだね」
前ニュースかなんかで聞いた気がする
他国ではクローンの研究が進んでて
既にそれが可能な域まで来ていると
日本では禁忌とされていることだが
科学者としては研究したかったと
可能性があるなら追求してみたいと
この男はその思いで
友人であるこいつらの本体から遺伝子を
譲り受けたわけだ
『でも…バレたら終わりじゃないですか。もし本当に同じ人間を作れてしまったら…それこそあなたは科学者としての権利を失いかねないってことですよ』
kr「分かってるよ。それは正直ごめんだと思う、これで生計を立ててるからね」
『じゃあ…なんで』
kr「絶対に、私では作れないと思っていたんだ。世界に科学者がいくらいると思う？その中で名もない私みたいな科学者が、そんな奇跡起こせるわけがない…どうせ不可能なら、自分が満足して諦めるまでやろうと思っていたら、その奇跡が起きてしまった…というわけだ」
それなのに
その奇跡の産物を欠陥品かよ
くられ先生
.
続く (更新停止中)
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雪見大福(プロフ) - 泣きながら読みました！これからも無理せず頑張ってください！ (2021年3月19日 23時) (
レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
絵描きさん(プロフ) - トマトジュースさん» ありがとうございます！！やっとですね…(号泣)頑張って更新させていただきます！ (2019年10月2日 11時) (レス) id: 215c832e11 (このIDを非表示/違反報告)
トマトジュース - 救出おめでとう(号泣)トン氏がついに心を開くのか……？あとなシッマ…察しちゃダメだ……。察した私も悪いが。えー、これからもですね、はい、更新頑張ってください。無理せず更新おねがいします。 (2019年10月2日 6時) (レス) id: b4078055ec (このIDを非表示/違反報告)
絵描きさん(プロフ) - りつさん» ありがとうございます！！ (2019年8月7日 12時) (レス) id: e46d68e377 (このIDを非表示/違反報告)
りつ - めっちゃすきです！！続き楽しみにしてます！！！ (2019年8月6日 19時) (レス) id: a91baceb22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵描きさん
| 作成日時：2019年4月7日 11時
