氷の蕾 ページ9
レオナが聞き返した。
「ユウちゃんはずっと笑顔でいて欲しいから、苦しい記憶を消しただけだよ？その反動で眠ってただけ。それに......。」
「記憶を消した、だと？」
その低い声に僕の言葉は遮られた。
「それ、禁止魔法だって知ってんのか。」
少し心配したような声でレオナは聞いた。
「僕のユニーク魔法だから。それにね.....。」
「取り敢えず、来い。」
胸ぐらを掴んでいた手が離された。
「なんで嫌われている人の元に行かなきゃ行けないの？」
「.......は？」
僕は疑問を言った。
「嫌なら関わらなくていいじゃんか。レオナだって僕のこと嫌いでしょ？ならなんで来たの。」
「何言って.....」
「監督生を襲って幻滅したでしょ？僕が最低な人って言うのが分かったでしょ？
なんで関わるのかなぁ？
関わっても無意味だって。得なんてないって。
僕はさ、無駄が大っ嫌いなの。
どうせ行ったって僕が悪者扱いされるだけでしょ？なら行きたくない。」
レオナが息を飲むのが分かった。
今の僕は驚くほど無表情なのだろうか。
笑っている気がしない。
「.......僕、帰る。」
なんでこんなこと言っちゃうんだろう。
なんでこんな思考回路に陥っちゃうんだろう。
わかんないことだらけで理解できなくて自分が何してるのかも掴めないや。
──気づけば故郷に居た。
雪が積もってて、白かった。
吐く息が白い煙として出ていく。
「あ！“Aお姉ちゃん”だ！」
街の子が僕を見つけて、指さした。
「“Aお姉ちゃん”その格好は何？」
「あぁ、ごめんごめん。こっちだったね。」
私はそう言って、元の姿──女性になった。
「もう“Aお姉ちゃん”の所にお手紙が届いたの？」
「お手紙？それに、私の事は......。」
私がそう書こうとするが、ある声に遮られる。
「A！もうお手紙が届いたの？そんな早かったかしら........。
まぁ、いいわ。おかえりなさい。A。」
「sister.....。ただいま。
なんで私は“ユキノコ”じゃないの？」
sisterにそう問う。
sisterは私の親のような人で生活を共にしてきた人だ。
「あら？お手紙を読んでないの？
新たな“ユキノコ”が生まれたのよ！」
「........ぇ.......？」
耳を疑った。
.
ミシッポチャッ
亀裂に水が染み込むような気がして気分が悪くなった。
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∞輪廻∞(プロフ) - アイスさん» ネージュはフランス語で雪という意味があるので、そう命名しました！そういう質問待ってたありがとうありがとう！！ (2021年6月29日 16時) (
レス) id: a7a0dcccc8 (このIDを非表示/違反報告)
アイス - こんにちは。とても面白くてすぐに読み切ってしまいました。ところで、夢主ちゃんの名氏が「ネージュ」ですが、なにかネージュ君と関係があるのでしょうか？ (2021年6月28日 21時) (レス) id: 50003851a2 (このIDを非表示/違反報告)
∞輪廻∞(プロフ) - 夢色ふぅなさん» そういう反応を待ってたよぉぉ！！！()ありがとう！！無事完結出来て良かったです！ありがとうございました！ (2020年11月28日 22時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
夢色ふぅな(プロフ) - 最後号泣しちゃいました…()とっても面白かったです…！！ (2020年11月28日 22時) (レス) id: 4a2b5a8613 (このIDを非表示/違反報告)
メロンパンの皮(プロフ) - 灰鴉さん» あっ..........しくった........教えてくれてありがとうございます！すみません直しておきます！指摘感謝です！ (2020年11月18日 21時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞輪廻∞ | 作成日時：2020年10月24日 23時
