9 (健side) ページ11
一日全ての授業が終わり、HRも終わった
(やっと放課後⋯)
健は少しうきうきしながら教室を出た
(あの子とやっと話せるかなー。でも、なんで俺はここまであの子のことが気になんだろ⋯?)
そんなことを思いながら廊下を歩いていると、女子達に絡まれる
女子「シバケンみーっけ!ねぇ、これから遊びいこーよ」
健「悪いけど俺、今日用事あんだよねー⋯ごめん!」
顔の前で両手を合わせて謝る
女子「えー、ノリ悪くなーい?ちょっと、シバケンー」
そんなことを言い、女子達は俺の腕に絡みついてくる
健「ごめんってー、今度遊ぼう⋯な?」
女子「えー⋯。じゃあ、ちょっとだけ話そーよ」
(これ以上は何言っても聞かなそうだな⋯)
健「わかった⋯話そうぜ」
笑顔で言うと
女子「やったー!さすがシバケン!」
女子達は嬉しそうに喜んだ
女子達に解放された頃には辺りはオレンジ色に染まっていた
(絶対帰っちゃったよなー⋯⋯)
そう思い、教室から自分の荷物を持ち、あの子のクラスへと向かうものの、誰もいなかった
(やっぱりか。はぁ⋯残念。)
そんなことを思いながら階段を下ると、踊り場であの子が苦しそうに胸元を押さえて蹲っていた
健「えっ、ちょ⋯⋯⋯大丈夫⋯!?」
俺は急いで駆け寄り、背中を撫でた
俺が君を知る⋯
君は俺と出会う⋯
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作者名:りんご飴 | 作成日時:2019年6月6日 23時