小 児 科 病 棟 の 女 の 子 。 6

見 て ほ し い　[ 233 ] ページ6

* 真愛side *


他の スタッフ にも 見せてきたら？ なんて

言われたけど 、 そんなこと できなくて 渋ってたら 、

忙しい 朱莉先生 は 呼ばれちゃって 。


　


…… 知らない場所 に ひとりぼっち 。



正直 もう 小児科病棟 に 戻りたかったけど 、

帰り方 も わからなくて …





どうしようか 悩んでいたけど 、

やっぱり 人 に 聞くしかなくて 、 勇気 を 出して

この病棟 の 看護師さん に 話しかける 。



　



「 ねぇねぇ …… 」


看 「 ん？ どうしたの〜？ 」


「 あのね … ここから の 戻り方 …

わからないの … 」


看 「 戻り方 … ？

… あっ 、 小児科病棟の子 なんだね？

じゃ お姉さん が 送っていって あげようか？」


　



話しかけてみると 、 驚くぐらい 優しく って 。

　


おどおど していると 、

別 の 看護師さん に 話しかけられる 。






看 「 お名前 なんていうの？ 」


「 … まい …… 」


看 「 真愛ちゃんか〜 でも どうして

ここまで 来たの？ 遠かった でしょ？ 」


「 これ … 見てほしかった …… 」


看 「 これ … ？ わぁ すごいね 、 上手 だね？ 」


「 … んふ 」


看 「 あっ 、 笑った〜 可愛いね〜 」


看 「 小さい子 なんか あんまり 診ないから 新鮮〜 」



　


同じ場所にいた 更に 別 の 看護師さんたち も

会話 に 入ってきて 、 だいぶ にぎやかに なってきたころ 。






　

　


” パパ！ ”


” 元気だったか？ ”


” もう！ すんごく 心配 したんだよ ”


　


そういって 笑う 家族の姿 が 目 に 入って 。





ふと 、 お母さんのこと を 思い出す 。









……… お見舞い にも 来ず 、 連絡 の 一つ さえ

取れなくなった 、 お母さんのこと を 。









　



　




看 「 真愛ちゃん？ 」




　

その声で 意識 が 戻ってくると 、 さっき 話しかけた

看護師さん が 心配そうな顔 を して

こっちを 見てくるのに 気づく 。



　



看 「 大丈夫？ 」


「 うん 」


看 「 じゃ 、 ちょっと お待たせ したけど 、

一緒に 戻ろうか 」


　



そういって 看護師さん と 手 を つなぎながら

小児科病棟 に 戻った 。

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