小 児 科 病 棟 の 女 の 子 。 6

治 療　[ 254 ] ページ27

* 真愛side *



この部屋 … 苦手なとこだ …

　

そう思った 次の瞬間 、

握ってた 彩ちゃん の 手 を ギュってしてた 。



　

彩 「 … とりあえず すぐには 居なくならないから 、

ベッド に 上がろう？ ね？ 」

　

「 … ん …… 。 」


　


元々 他の子に 比べれば ぬいぐるみも ないし

そんなに ベッドの傍は 賑やかでは ないけど 、

いざ 小児病棟らしい 壁の装飾 なんかも 見えなくなって

ビニール の カーテン が 敷かれると 、

治療が 始まる 恐怖に 押しつぶされそうに なる 。


　



彩 「 暇 でしょ？ なんか しない？ 」

　

「 … なんか … って？ 」

　

彩 「 例えば … ほら 、 こんなのは どう？ 」



　

そういって 彩ちゃん が 出してくれたのは 、

ボードゲーム の オセロ 。




このお部屋には 普通 の おもちゃ や ぬいぐるみ は

持ち込めないけど 、 滅菌されている 特別な おもちゃ を

いつも 誰かしら 看護師さん が 持ってきてくれる 。






彩 「 オセロ なら 逃げないし 、 いいでしょ？ 」



「 … うん 」






病室に 入ってから ずっと 握っていた 彩ちゃん の 手を 離して 、

オセロ の 準備 を 始めた 。







・









「 これ で どうだっ！ 」



彩 「 おぉ〜 … 真愛ちゃん なかなか やるねぇ〜 」



「 んふふ♪ 」





オセロ とか ボードゲーム系 は 学童 で

しょっちゅう やってたから こう見えても 強いんだよね〜 。







奏 「 あれ 、 真愛ちゃん なんか楽しそうだね？ 」



「 あっ … せんせ …… 」



奏 「 ちょっと 診察させてほしいんだけど ダメかな〜？ 」



「 今 忙しいぃ …… 。 」






prrr ………



彩 「 ごめんね 真愛ちゃん 、

ナースコール 呼ばれちゃったから 一旦 行かせて？

用済んだら 戻ってくるから … 」



「 えっ … 」






彩ちゃんの番なのに 、 慌てて 出て行っちゃったから

オセロも 止まっちゃったし 、

先生が 来たタイミングで 出て行っちゃったから

いきなり 二人きりに なっちゃって 、 タイミング 悪い … 。






奏 「 ほら 、 宮崎さんが戻ってくるまで 時間できたから

その間 に 診察させて？

じゃないと 戻ってきても また オセロ できないよ？ 」



「 どうせ 戻ってこないもん …… 」






いざ 診察される って なったら 、

治療のこと を 思い出しちゃって あっという間に

テンション なんか 下がった 。

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