推しは守り助けるもの 漆【鬼滅の刃】

参佰漆の型 ページ7

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しのぶside




嘘…どういうこと？



Aさん、何故灰になってるんです？







嘘でしょ…あの人が、まさか、、、




現実を受け止めきれず、口だけがパクパクと動く





ふわふわとAさんだった灰が私たちを囲む


折れた骨は元に戻り、疲労さえもが癒えていく





「！！！！」




嗅覚が刺激された

同時に涙が溢れた


ふわりと匂った灰は藤の花のいい匂い





「(私があげた香水の匂いだ…)」





大きくすってゆっくり吐いて、どんだけ深呼吸をしても涙の出が緩むことは無い


溢れんばかりの涙が地面を濡らしてゆく






もう、馬鹿、なんで死んだんですか、あんなクズに同情して、本当にあほらしい



私が死のうとしたのを止めておいて自分は死ぬんですか？

自分勝手にも程があります

全く、昔から何も変わりやしない







貴方は優しすぎるんですよ






出会い方は最悪だった



私の両親が殺され、鬼から逃げている最中に出会った



それから約七年間、Aさんにはお世話になりました



私は貴方に色々なことを教わった





鬼殺隊という組織


刀の使い方


呼吸


毒


人を守ることの素晴らしさ


そして、人の温かみ






まだまだ数え切れないほどのことを私は習った


鬼殺隊に入って良い事ばかりが起きたとは言えないけれど




私は鬼殺隊に入った事を後悔しません。



Aさんと出会えて良かった



初めて傷を治してもらった時、感じたんです

ああ、なんて温かいんだろうって

なんて心地良いんだろうって





その鍛え抜かれた綺麗な手で撫でられた時

本当に嬉しかった



ずっとこの人に着いて行きたいと思った





なのに今、あなたは居ない

片時も忘れることは無いと思います



いや、無いです。





私の大切な、たった一人の師範

心底思います、大好きだと。





どんな最悪な出会いでもいいから、また貴方に会えますように




来世ではどうか、一緒に居られますように

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