推しは守り助けるもの 漆【鬼滅の刃】

終の型 ページ23

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「そんな前から私と死ぬことを決めていたのか？」






『術で共に死ねることは前日にわかりました。


術が使えなくともやはり、無惨さんを殺した後に自害し、共に地獄を歩こうと考えていました』








ふふふ、と照れくさそうに笑うと無惨さんも優しく笑った






私の好きな、邪気を一切感じられない綺麗な笑顔だ









「A」






『どうしました？』






「A、愛している」






『ｴｯ、ド、ドウカシマシタ？』






私の惚け顔に無惨さんは優しくキスをした


ドキドキしっぱなしの私の肩を無惨さんは強く押した









そのまま私は天国側へと押され、尻もちをつく











「来世で会おう。またな」








『へ？無惨さ──』





伸ばした手は届かない



透明な壁でもあるような、地獄へ行けない





なんで？一緒に地獄へ行くはずだ














『無惨さん！！！！


無惨さん！！！！！』









私の声は聞こえていないかのようにスタスタと暗闇に向かって歩き始める背中に







私はどうすることも出来ないまま立ち尽くした。

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