─Villains' world ページ1
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ああ、愛しい我が君……
気高く、麗しい悪の華
コツ、コツ……と鏡に近づく影がひとり。
鏡は彼の目の前で爛々と怪しく燃えている。
貴女こそが世界で一番美しい
その言葉は重々しくて、それでいて何処か『貴女』という人に縋るように辛そうな声で……彼はまた唸るようにして段々と鏡に近づいていく。
鏡よ鏡、教えておくれ。
この世で、一番
◆◆◆◆
黒い馬車が誘われる夜
貴女は眠りから覚める
此処へ来ることが貴女の運命
さあ、今、目覚めて
◆◆◆◆
闇の鏡に導かれし者よ
汝の心の望むまま、
鏡に映る者の手をとるがよい
◆◆◆◆
呪文を唱えるように、
ひとつひとつ、丁寧に、
語りかけるように
闇の力を恐れるな
さあ……力を示すがよい
鏡がより一層、力強く光り輝いた。
『さあ、前だけを見据えて』
私に 彼らに 君に……そして彼女に
残された時間は少ない
決して、その手を離さぬよう………
黄金の砂が床に落ちる……
華は目を覚ます。新雪のような白い肌に、よく映える紅い頬と唇。輝きを纏う瞳に見つめられれば、吸い込まれそうだ。
「憎しみ」「怨み」
その悲しくて鬱くしい感情全てを
あなたに……
Welcome to the Villain's world.
*._
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れーんーりー - 更新頑張ってくださいいいい!!!!いつでも何処でもずううとみてます!(←キモチワルイ) (2020年9月27日 6時) (レス) id: cff600fdbd (このIDを非表示/違反報告)
れーんーりー - 最高かよ・・・。応援しておりますね! (2020年9月23日 17時) (レス) id: cff600fdbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たぴ | 作成日時:2020年9月22日 11時