薔薇の王子

両片想い ar×ym ページ20

ym side



山「はぁ……………」


朝からため息ばっかりついている俺。

原因は俺の初恋の人。

その名も有岡大貴。

大ちゃんとは幼稚園の頃からの幼馴染で恋心に気づいたのは中学2年生の時。

上級生に襲われそうになっている所を助けてもらった。

それから4年。

同じ高校を受験して今は2人とも高校2年生。

今でも俺の恋は片思いのままだ。

いつも大ちゃんを見る度に胸がきゅーっと締め付けられる。

今日は特に。

なぜかって？


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
昼休み


女「あの……大貴くん……ちょっといい……？」


大ちゃんが女の子に声をかけられているのを見てしまった。

大ちゃんはかっこいいから大ちゃんが女の子に呼び出されることは珍しいことじゃない。

でも今日大ちゃんを呼び出したのは学校で1番人気の美人さんだった。

あんな美人さんなら告白OKするんだろうな。

ドラマみたいな美男美女カップルかぁ……。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
そんなこんなで授業が全て終わり今に至る。

はぁ……………。


大「なにため息なんかついてんだよ〜！幸せ逃げるぞ？」

山「うわｯ…!?大ちゃん!?!?」

大「そんなにびびんなくてもいいじゃん」


なんだよ呑気に幸せ逃げるぞ？なんて。

こっちはお前のせいで憂鬱なんだぞばかやろう。

俺だけがこんなに振り回されて、大ちゃんはケラケラ笑ってる。

俺の事なんてただの幼馴染としか思ってないんだろうな。

そう思ったら自然と涙が溢れて来た。


山「ごめん……俺今日用事あるから先帰るわ」

大「あｯ……えぇ!?……お…おう……気をつけてな…」

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