アマリリス (ページ13)

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少しだけページ13

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『･･･なんか、ついてる、？』

いつも通り、カウンターの端っこに座る隼くん。

そして、その前に立つ私。

それから今日は私のことをずーっと見つめる隼くん。

そんなに見つめられたら私に穴あいちゃうよ？

隼「一つ目。髪の毛切った」

『正解』

胸あたりまであった髪の毛を肩ぐらいまでに切りました。

ちなみに観察力の鈍い哲也さんと北人くんは気づいてません。

隼「二つ目。前髪も切った」

『正解』

美容師さんに揃えるね、と言われて切った前髪。

大して長さも変わってないから誰も気づかない、というか私自身も切った感じはない。

もちろん、2人は気づくわけない。

隼「三つ目。髪色変えた」

『正解』

メッシュで赤を入れてた暗めの茶色。

暗めの方が大人っぽいかな、とか思いつつも、カフェの店員だしな、と髪色は明るくした。

インナーカラーに暗めの赤茶を入れてもらった。

『似合う？』

隼「うん、とっても。明るい色も似合う。」

『ふふっ、ありがとう』

隼「四つ目。メイク変えた」

『わ、隼くん神！大正解！』

昨日、髪の毛を切られながら自分の顔を見てた時、メイク変えようかな、なんてふと思ったのがきっかけ。

眉毛の濃さは変えず、目元とリップの色を変えてみた。

アイシャドウはピンクっぽいのからオレンジと茶色を混ぜて、アイラインは短めに。薄めのつけまを辞めて、マスカラはまつ毛が長くなるっていうのに変えた。

リップは赤とかピンクっぽい濃いのからオレンジっぽい薄めのものに。

下地とかは全く何も変えてないけど、少しの変化に気づいてくれる隼くん。

クイズ番組だったら、賞金100万円あげちゃう。

『ピンクっぽいと童顔に見えるかな、と思って茶色系にしたの。少しでも大人っぽく見られたくて。わかる？』

隼「うん、わかる。印象、全然違ったもん」

『嬉しい』

隼「前のAさんも好きだったけど、俺は今の方が好き！大好き！」

『ふふっ、よかった。隼くんに気づかれなかったらどうしようかと思った』

隼「全部、俺のため？」

『もう、自意識過剰。少しイメージチェンジしたかったの。･･･まぁ、少しは隼くんによく思われたい、っていうのもあったけど、』

隼「うわ、かわいい。」

『･･･うるさいなぁ』

隼「Aさん」

「今日はいつもよりもずっと、大好き」

今日は少しだけ

隼くんをかっこいいと思った日。

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