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｢お前は居てくれるだけで俺の力になってるんだぜ、A｣
握っていたままの手をゆっくりと持ち上げて、フレッドの唇がAの手の甲に落とされる。
｢お前がいたら俺は何でも出来るんだ｣
フレッドの胸元に抱き寄せられて、Aは背中に腕を回してしっかりと頷いた。
なぜだか泣きそうになった。
どれだけ好きだと言う言葉を並べられるよりも、フレッドのその言葉はAの胸にじんわりと熱さを広げていく。
突然辺りが明るくなった。
上空に顔を上げた瞬間、さっきまでの温もりは消え、底冷えするような戦慄が背中を這い上がるのを感じてAは体を震わせる。
｢何だありゃ？｣
フレッドもAに遅れて怪訝な声を出す。
真っ黒な夜空に不気味なほどの明るさで浮かび上がっているのは、緑色の
｢･･･あの仮面の集団は
｢A？｣
Aの声は微かに震え、フレッドの背中に回していた手にも力が入る。
森の中からも悲鳴が聞こえてくる。
腕の中で蒼白な顔でAが震えているのを見て、フレッドもただ事ではないことが分かった。
｢あれは･･･闇の印･･･例のあの人の印よ｣
｢例のあの人だって？そんな、まさか･･･｣
｢闇の魔術の興亡で読んだもの｣
Aの弱々しい声に、そうか、と掠れた声でフレッドも呟く。
｢ハリーは大丈夫かしら｣
｢テントに戻ろう｣
｢･･･そうね｣
例のあの人と聞いて真っ先に思い浮かんだのはハリーだ。
キャンプ場は静けさを取り戻していたが、いくつかのテントは壊され、燃やされて形が無くなっていた。
｢ハリー！｣
テントには全員が帰っており、ハリーの姿を見つけてAは無事に喜んだがショック状態で放心しているジニーに気づくとそちらに駆け寄った。
｢ハリーの杖がアレを出したの？｣
森の中の一部始終を聞くと闇の印を創ったのはハリーの杖で、それを持ったしもべ妖精が倒れていたらしい。
Aが叫ぶとハリーは勢いよく否定した。
｢僕じゃない！杖は森の中で落としたんだ！｣
｢分かってるわ！あなたがあんなモノ創るわけないじゃない！｣
Aも負けずに大きな声で言い返す。
例のあの人は、ハリーにとっては両親を殺した敵でしかない。
ハリーが犯人だとは到底考えられなかった。
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トオ(プロフ) - 更新有難うございます…！次も楽しみです❕ (2022年9月28日 10時) (
レス) @page50 id: 140729f59d (このIDを非表示/違反報告)
しらたまコ(プロフ) - みらんさん» 更新してからお返事しようと決めていましたが、大分遅くなってしまいました。ダンスパーティーまでまだありますが引き続き頑張りたいと思います。コメントありがとうございます!! (2022年9月18日 22時) (レス) id: c3dd0cadc5 (このIDを非表示/違反報告)
しらたまコ(プロフ) - とうふさん» お返事がとても遅くなってしまいすみません。更新はするつもりでいます！どうかもう少しお待ち頂ければと思います…！応援のお言葉ありがとうございます!! (2022年8月21日 0時) (レス) id: c3dd0cadc5 (このIDを非表示/違反報告)
みらん - ダンスパーティーのところ楽しみにしてたので残念です。更新待ってます💪💪 (2022年8月13日 0時) (レス) @page41 id: e061b386f2 (このIDを非表示/違反報告)
とうふ(プロフ) - もう更新はないのでしょうか？？ 更新楽しみにしています…！！ (2022年7月21日 0時) (レス) @page41 id: 2c85f96aa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたまコ | 作成日時：2022年2月12日 0時
