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Aside
「そのスピリタスさんの容態が分かるカルテなどは何処にありますか?」
「無いわ」
「……え?」
「彼、そういうの受け付けないのよ。それに体というよりかは……心が問題ね。」
っえ、待って
世界最強のアルコール度数を誇る酒をコードネームにされた人間が、心病んでるの……?
殺人兵器ゴリゴリ人間が人を殺し過ぎて心病んでるイメージしか想像できないんだけど、私これ診察中に殺されない??
「……てか、え?今、心が問題って言いました?私精神科医じゃなくて外科医(志望の学生)なんですけど…」
「医者には変わりないでしょ。」
全くジャンル違いますよ…!
歌でいう、俳句とラップぐらい違う!!
俳人が韻を踏んで歌えって言ってんのと同じだ。
古池のYO!蛙飛こむYO!
水のおとッチェケラ!!
「じゃ、後はお願いね。詳細はソレに入ってるから」
「ええぇ…」
脳内で芭蕉俳句バトルをしている間に、ベルモットさんは持ってたタブレットを私に放って、そのまま表の仕事へ行ってしまった。
仕方なく、タブレットを起動し中に入っていた情報を見ていく。
スピリタスさんは基本的に、この本部の最上階から出てくることはなく、面会が許されているのは許可された幹部のみ、らしい。
ここにいる人間はベルモットさん以外まだ誰も会ったことがないそう。
意外だな
知りたがりなバーボンさんあたりがコンタクト取りたがりそうなのに
「…なるほど、コレがあったからスピリタスさんに会おうとしなかったのか。」
スピリタスさんの部屋の前には、重厚な扉が鎮座していた。
人力で開けるのは無理そう。
そんな扉に備え付けられたモニターに、『顔と指紋、網膜データの登録』という文字が表示されていた。
ここの組織の人にとって個人情報=命に繋がる。
バーボンさんはこのリスクを避けて、スピリタスさんと会うのをやめたようだ。
「まぁ、私にはその選択肢すらないけど」
命令に背けばどうなることかってくらい分かってる。
顔と指紋、網膜データを登録し終えてようやく
重厚な扉がゆっくりと開いていった。
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仮面タロウ(プロフ) - 43 −ヨミ−さん» コメントありがとうございます!不安定な夢主の表現は特に気を使って書いてたので、そう言っていただけて本当に嬉しいです…!!更新頑張ります!! (2022年6月11日 23時) (レス) @page31 id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
43 −ヨミ−(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します´`* それぞれのキャラとの関係、文章の構成、過去故に生に執着しているのに論理感がどこか欠如してる夢主ちゃんとか書き切れないくらいに好きです…!!!!! 更新お疲れ様です、応援しております!!!! (2022年6月10日 21時) (レス) id: 1d67640196 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 雷音@RAINEさん» 私もニヤニヤ顔か見られないよう細心の注意を払いながらこのコメントを見ています笑。(ヒェ…勿体ないお言葉…!ありがとうございますこれからも頑張ります!!) (2022年5月31日 17時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
雷音@RAINE(プロフ) - 面白すぎて電車内で笑わないように下唇を噛み締めて我慢しているこの頃です(略:え、何この神作品!?今までに読んだことないほど面白いです!) (2022年5月30日 16時) (レス) @page15 id: 777f8f5945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仮面タロウ | 作成日時:2022年5月24日 17時