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「そうですか？ 」
「戻ってこいって俺の声聞こえてたか？ 」
「……聞こえてないですね」
「だろ。前に行こうとする意識が強すぎる。攻撃参加するディフェンダーにはリベロがあるが、闇雲に突っ込む奴は一番なっちゃいけないポジションだ」
「すみませんー……」
「だが足の速さと貪欲にボールに向かっていく姿には見どころがある。スタミナにも余裕がありそうだったし……そういえばマネージャーから聞いたが、天河原中まで走ってきたんだって？ 」
西園君がえぇっと大きな声を出した。
「稲妻町から！？ 何十キロあると思ってるの！？ 」
「だ、だって電車使ったらお小遣い無くなっちゃうじゃん」
「呆れた奴だな……」
神童さんに呆れられようと私は別に間違ってない。そもそも電車とか片手で数えられる程度にしか使った事ないし絶対に走った方が早いと思っちゃったのだ。
「おーいお前達！ 」
雑談も一区切りついてさあパス練習だというタイミングで円堂さんは現れた。
「おはようございます、円堂監督」
「おはよう。昨日の疲れは取れたか？ 」
「はい」
「他の皆はどうした？ 」
神童さんと三国さんの表情が曇る。何があったか察した円堂さんは、そうかとだけ言って今度は私に話しかけてきた。
「よし、じゃあ今日はここにいるメンバーでやろう。典子！ 」
「は、はい！ 何でしょう」
「昨日はあんまりボール触れなかったろ。どうだ、俺と一緒にシュート練習」
「いいんですか！？ 」
松風君と西園君が羨望の眼差しを向けてくる。
「監督」
「悪い神童、メニューの調整頼むよ。今日だけだ。入団テストの代わりって事で」
「それは構わないですが、なぜ円堂監督が？ 」
そうだ、ここには正ゴールキーパーの三国さんがいる。円堂さんが態々やらなくてもいいといえばその通りだ。
「俺だからさ。三国もだが、他の奴らはしっかりと見ておけよ。この先戦う奴のレベルがどういったものか、知っておくのも勉強だ」
ボールを足元に置いて、ふうと息を吐く。
指示通りマネージャーを含めた他の皆はベンチで見守ってくれていた。
目の前のゴールには円堂さんがいて勿論しっかりとグローブを着けていた。手のひらと拳を合わせて気合を入れると腰を落とし、キャッチ体勢になる。
「本気でこい！ 」
その言葉に体温が上がるのを感じた。そうだよね、円堂さん相手だから当然必殺技だって使っていいんだ。
「じゃあ、
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やに(プロフ) - 杳覇さん» くらちゃんコメントありがとうございます(^^) 頑張りますー！ あと早速誤字やらかしているので、読み直し徹底して行きたいと思います恥 (2021年7月12日 10時) (
レス) id: 73f24c4202 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - よっしゃ新作きたーー！！！ あああ一話目から面白そう……！！ え、え、めっちゃ楽しみです……！！ 更新待ってます！！ あとその、「急な転向」って「急な転校」ではないでしょうか……！ (2021年7月12日 10時) (レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やに | 作成日時：2021年7月12日 10時
