V系短編

子猫2(MEJIBRAY→綴) ページ3

A:綴って無口？

綴:何話していいかわかんなくて。

A:それな。わたしもわかんなかった。

綴:自己紹介から？

A:あははっ！笑そうしよっか！さっき出会ったばっかだし！

綴:あ、ここ家。家のなか入ってからにしようか。

A:綴んちきれーだね。潔癖症っぽい。やだ。わたし散らかすよ。

綴:散らかしたら片付けなさいね。

A:へいへーい。

綴:てか、なにしてるの？家出？バンド？謎すぎるんだけど。

A:家出っていうか、わたし高2のとき両親亡くなったから1人暮らしなの。バンドは…今日解散した。みんな受験だから。

綴:高3？

A:うん。次のバンド組むかとか考えたけどあのメンバーが楽しくて。

綴:辛いな。僕も何回もバンド解散してきて辛かったけど、でも、今のメンバーに会えて本当に良かったと思ってる。
あ、あとご両親…。

A:そこは気にしなくていいよ。両親がいようがいまいがわたしはわたしだし。産んでくれた、ママとパパに感謝してる。

また寂しそうに笑った。

無意識にAの頭を撫でていた。

綴:無理しなくてもいいよ。高3がそんな大人にご両親が亡くなったこと割り切ってどうする。悲しいときは悲しんで、嬉しいときは喜ぶのがいい。

A:ふえ……綴ぅ………。
わたし本当は怖かったの…バンドメンバーもいなくなったら、わたし1人だって…

綴:僕がいるじゃん？僕がいれば2人だろ。華衣は1人はじゃないよ。

A:…

綴:ん？僕なんかおかしい？

A:いや…

綴:Aの面倒みなきゃいけないから、死ねないしね笑

A:本当に一緒にいてくれるの？

綴:もちろん。Aが飽きるまでずっとだよ。

end

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