現実に監視されている以外は普通に零の兄貴です。「名探偵コナン」

三十話 ページ31

「え！？ 降谷さんそんなに体調よろしくないんですか！」

ほら、梓ちゃんも居るのに。 もう。 無駄に心配かけさせちゃうだろうがぁぁぁ。 周りからの圧に弱いの知っててホントわざと言っだろうっっ。 隣でしてやったりとした顔でニマニマとしてるし。

ったく。

「まぁそこも気になるところですが、僕としては手術を受けないのが気になりますね……それに」

どんだけ弟はおれが間抜けだと思ってる？？ そんな怖すぎる目で見つめなくても。 兄ちゃん心臓もたないぞ。

最後の間もなんだよっ。 眉下げとか可愛いしかないだろう！ しかし俺のせいでそんな表情をさせてるとなると申し訳なさの方が勝つわ。

「安室さんも榎本さんも聞いてくださいよ。 降谷さん手術を頑なに拒むんですよ……このままだと2ヶ月だってのに」

コナンもコナンで向かいから開いた口が塞がらない状態だし、梓さんなんて手を口に持ってきて目を見開いてるし弟に至っては今にも殴りに来そうな勢いで拳ぎゅうってしてるし！

そして、なに、よりも！

おいおいおい！ 主治医！ そうだよ、そこで知らん振りしてる主治医！ お前だよ！ そりゃ俺をさ、助けようとしてる気持ちは有難いし感謝しかないけどさ。 怖いんだよ……。

「それに最近、一度寝たら起きてる状態の方が少ない。 身体が弱ってるからいつ他の病気が併発してもおかしくねぇんだからな」
「やめれっ！！ それ、以上、もう俺の知り合いに俺の今の状態を言うのはっ」

俺は、怖いんだ。 生きるか死ぬか半々か分からない手術が。 同時に俺の延命の治療の為に多額の費用を払うくらいならば最期まで零の為に残しておきたい。…これから何度もゴリパワーで車も割るだろうし？ まぁそこら辺は置いといて。

遅いっ言われるだろうが、なんだかなぁ、皆にバレた焦燥感が今になって感じてきてどうしようもなく早くこの症状からかいほうされたい、なんて思う反面まだ生きて、生きて生きてこのメンツでもっとたくさんの時を話したい、なんて思ってしまった。

俺は俺が思ってた以上に本当にわがままで貪欲だ。

「降谷さんが2ヶ月…？」
「そんなっっ」

俺のためにこんなにも悲しい顔をしてくれるやつがいんだもん。 死ぬなんて簡単には言えないだろう。

「まだ受けるきはない…が、少し考えさせてくれ」
「うん、了解です」

…ちょいまてあまりにも主治医が爽やかイケメンな返事で鳥肌たったんだが？

「あ？ いま何考えた」

あ、うん。 オワタ

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