現実に監視されている以外は普通に零の兄貴です。「名探偵コナン」

二十五話 ページ26

そんな話をしてから数日。 歩けるくらいには回復をしたから"主治医"同伴の元、ポアロへ食事に行く道中。

「ったく……、降谷さんは本当に外へ出る度に体調崩してる自覚あるのか！ まぁだから今日はただの食事にさえついて行っているけど、なんなら運転してやってるけど！」

別にこのくらいの距離なんだからストーカーしなくてもいいじゃん！？ 監視(SNS)に監視(主治医)とか胃が痛いわァー。 やられるわァー。

「いって、んな頭を叩かんでも」

軽かったけど、軽かったけど。

「んなの、隣で百面相されてたら叩きたくもなるだろう。」

そんな百面相してた！？ してないはず。 してないよな！？ うん。 してない。

「はぁー疲れた。 はやく弟のハムサンド食べたい」
「……前から思ってましたがいくら、貴方の弟に安室さんが似てるからって依存しすぎるのもどうかと思うぞ」

んなの知ってるし。 なんなら本物だし！！ 本物に兄が依存して何が悪い！ どーせ、最後まで俺に正体明かすつもりないんだろうし。

「ん、電話？」

まさかのコナン君だった。 そう言えばエリさん事件の時に電話番号交換してたんだっけ？ 交換してから電話も貰うの初めてだな。

「はい、もしもし降谷で((もしもし？」灰原？？

は？ ……え？ ……は？？？

「ちょっと、近々解毒薬が必要になりそうなんだ！ 新一に戻すための！ 一つで言いから」

……あのぉー？ 江戸川コナン？？ 主人公よ……なにしてくれとんだぁぁあぁぁ。

それで主人公？？ まって、いま君の招待を君のミスで知った事によって俺、病気以外で命の危機なんですが？？？

「っておい、灰原？ 聞いてんのかって……電波は…………ひえ」

ひえってなんだ。ひえって。 こっちがひえだわ。 可愛いから許す。

おそらく、電波確認した時にでも俺の名前が映ってるのに気づいたんだろう。

さて、少し遊んでみる？ たまには悪戯してもいいかな？

隣で黙々も運転している主治医にはいまから、友達と悪役ごっこするけど知らん振りしてって言うことにした。

いや、代償でこれでもかと言うほど冷めた目で見られたとか、気にしてないけど？？？ 気にしてないし？

「すぅーー……やっと正体をあらわにしたんだ？」

この身体の俺が高校生の頃に、俳優を目指そうとしていた事も相まって(病気関連で挫折)割と上手いんだぞ。 演技。

最後の問いかけの部分でこれでもかと言うほどに愉快な声を出してみたり。

あー、楽しい。

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