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A「・・・あれ?雪、やんだんや。」
ここ最近降り続いていた雪が、積もることもなくやんでいた。
おかげで道路は水浸し。
これじゃあ、明日の朝にはツルッツルだろうな、なんて想像しながら水たまりをまたぐ。
「・・・ブゥーン、、バシャッ!」
A「!!うわっ、、最悪、、、」
私は、一瞬にしてびしょ濡れ。
車がでっかい水たまりに突っ込むから、その側にいた私に水が飛んでくる事くらい分かるだろうに。
ほんと、ツイてない。
背後から、今度は自転車のベルの音が聞こえてきた。
誠司「(チリンチリン)おーい。って、、お前、びしょびしょやん。どないした?」
A「見れば分かるやろ。あーあ。どないしよ。家までまだかかるのに、、」
誠司「・・・あーもう!しゃーないな!今日だけは特別や。特等席で送ってってやるさかい。」
A「なに?特等席って。」
誠司「ここ。(ポンポン)」
誠司がポンポンと叩くところは、誠司の自転車の後ろの荷物を置くところ。
ほんと、バカだよね。
2人乗りなんか、普通に違反だし。
でも、こんな格好であの距離を歩きたくはないし。
A「いけないことやろ、そこに乗るん。」
誠司「なら、他に方法あるんか?説明してみぃ。」
A「・・・」
そんなの、あるわけないじゃん。
確信犯だよ、これ。
絶対分かってて聞いたもん。
ズルい。
誠司「・・・ほら、ないやろ。やったらさっさと乗れ。ほんまに置いてくで。」
A「え!ちょっ、置いてかんといてっ!」
私も結局は折れて、誠司の後ろに座った。
誠司「落っこちんなよ。お前、ドジなんやから。」
A「誠司もドジやろ。ほら、早よ行かんと、今度は誠司が濡れてまうよ。」
誠司「ほいほい。じゃ、しゅっぱーつ!」
A「うちらは、遠足に行く幼稚園児か(笑)。」
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にゃあ - 面白かったです! (2020年2月11日 22時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Tsumu | 作成日時:2019年9月8日 17時