雪が降ると＊1＊ (ページ49)

今日:40 hit、昨日:25 hit、合計:76,985 hit

48 ページ49

・
・
・

『大丈夫やで！俺が迷子やなくなるまで、一緒に居たるっ！』

女の子『、、ほんま、？』

『ほんまっ！やから泣かんで、Aちゃん。』

女の子『・・・うん、(にこ)』

女の子の顔に、笑顔がもどった。

私がこの前発掘したアルバムの写真に、写る自分にそっくりの笑顔。

100％私だ。

女の子『、、お名前、なんて言うの、？』

『しんご。』

女の子『しんご、くん？』

『おうっ！(にこっ)』

彼の笑顔が眩しい。

きっと、私だけじゃなく、間近で見ている女の子も思ったであろう。

やっと男の子に慣れたのか、しどろもどろだけど話をし始めた。

それが面白いのか、どんどん笑顔がちゃんとした笑顔になっていく。

２人で笑い合ってたその時、また足音が聞こえてきた。

男の子は、そっちをチラリと見ると、安心したように女の子に声をかけた。

『、、ほら、迎えに来てくれたで！』

女の子『あ、せいじや、、！』

『良かったなっ！(にこっ)』

ドキッ、

まるで、女の子の胸の音が聞こえてきたかのように、自分の胸の音が鳴った。

いや、結局は私がドキッとした、ただそれだけのこと。

『じゃあ、俺行くわ。』

女の子『もう行っちゃうん、？』

『・・・また、会おうなっ！』

ああ、そうだ、

その言葉に、どんなに元気付けられたか。

女の子『、、うんっ！(にこ)』

『じゃあ、またね！(ブンブン)』

女の子『またね、しんごくん、！(フリフリ)』

今と変わらない手の振り方。

明るくて、元気で、どんな言葉の後ろにも“！”が付いてる。

そして、私の脳内に染み着いていたのは、

きっとこの時の、男の子、の笑顔だ。

私、こんなに慎吾くんのこと、好きだったんだっけ、、、？

・
・
・