雪が降ると＊1＊ (ページ48)

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ふと気がつくと、

私は知らない公園にいた。

どこだろう、って考えていると、

大きな木の下に小さな女の子が居ることに気がついた。

小学校の高学年くらい、かな？

左胸には、小学校名が書かれた名札がついていた。

え、これ、、私？

書いてあったのは、私の出身小学校名と私の名前。

でも、こんなところ来た覚えないし、

周りに知ってる人が誰も居ないし、

リアルすぎる夢だな、なんて思ってた。

夢の中にいるのに。

と、その時。

女の子『、、っ、(ポロッ)』

１人で涙を流し始めた。

その涙よりも、

その後に女の子の口から出てきた言葉に、私は驚いた。

女の子『、せいじ、、どこ、行ったん、っ、？』

はっきり『せいじ』って言ったのが聞こえた。

『せいじ』って、『誠司』だよね？

っていうか、それしかありえないよね？

そんなことを考えてる最中に、女の子は全く涙が止まらなくなっていた。

何も出来ずにその場に立ち尽くしていると、

どこからか、誰かの足音が聞こえてきた。

私と女の子は、同時にそっちを向いた。

『(タッタッタッ、)』

女の子『、、っ、』

『、、、あれ、もしかして泣いとるんっ？どないしたん？』

女の子『っ、、、はぐれちゃったの、っ、、』

話しかけて来たのは、女の子より明らかに年下の男の子。

彼もまた、名札をつけていた。

けど、肝心な名前が見えなかった。

運悪く、どこからか入っている太陽の光が反射していた。

『お名前、なんて言うん？』

女の子『、、A、』

『Aちゃん、やね。』

女の子『(コクリ)、、』

知らない男の子だからか、人見知りをしているからなのか、

女の子はまだ不安そうな顔をしてる。

それを見かねたのか、男の子は女の子の前に仁王立ちしながら言った。

『・・・大丈夫やで！俺が迷子やなくなるまで、一緒に居たるっ！』

自信満々の表情。

その表情に安堵したのは、言われた張本人の女の子だけじゃなかった。

やっぱりあの女の子、私だ。

それなら、

あの男の子はきっと、慎吾くんだ。

タイミングを見計らっていたかのように、太陽が雲に隠れた。

彼の名札には、はっきり

『いしかわしんご』

って書かれていた。

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