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A「・・・なぁ、ほんまにあっち行かへんの?」
誠司「ええよ。俺がこっちに居りたいんやから。(ゴクっ)」
A「そう、、」
現在地、東京の飲み屋。
試合が終わって、どこに行けばいいのか迷子になっていた時、誠司からメールが来た。
『まだドームに居る?一緒に飲み行かへん?』
迷子だったから、とりあえず誠司と合流したい一心で、私はOKサインを出した。
一緒に、って言うから2人だけなのかと思って行ったお店には、
さっきまで目の前で戦っていた大きな男の人たちがズラリ。
誠司『・・・入れる場所あらへんな。こっちに2人で座っちゃうか。』
そんなこと言ったら、周りの方たちが何を言い出すか、、と思ったのもつかの間。
『誠司さんっ!?』
『女の人!?』
『誠司さんっ、彼女居ったん?』
『誠司ー、彼女紹介しろやー。』
『えっ?、、誠司さんっ、、えっ?』
おかげで大パニックのお店。
申し訳ない、と思いながらも、誠司の対応の仕方の方が気になった。
誠司『ワーワーギャーギャーうるさくて聞こえへんわー。』
『『『・・・』』』
誠司『・・・これ、幼なじみで彼女のA。』
シーンとなったときは、思わず鳥肌がたった。
あんなにうるさかった店の中が、一瞬で、、、
とても感動。。。
というよりも、誠司の紹介の仕方が意外とあっさりで戸惑った。
A『、あっ、えっと、、Aって言います。誠司がいつもお世話になってます。』
おかしくなかったかな、と心配になった私は、誠司に目を向けた。
誠司は、笑ってた。
誠司『フッ、、おかんみたい(笑)。』
A『・・・はい?どこがおかんやっ。(ペシッ)』
いつもの感じで口げんかにも満たない会話。
ただ、選手の皆さんの前だったことが、ふと頭から抜けていた。
『フゥーフゥー!!』
『めっちゃお似合いやんっ!』
『誠司さんのあんな顔、初めて見た、、、(笑)。』
『おい!みんな、今の動画で撮ったかー!』
またしても大パニック状態に。
そんな中、誠司は呆れた顔して私の手を取った。
誠司『・・・もうこんなん聞かんでええから、あっち行こうや。』
それもこれも、全てが大パニックの原因になっていることに、誠司は気づいていないのだろうか。
やっぱ、誠司は鈍感だ。
私の顔が熱くなってきたのにも、きっと彼は気づいていない。
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にゃあ - 面白かったです! (2020年2月11日 22時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Tsumu | 作成日時:2019年9月8日 17時