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好き
だと気づいてから、
私の周りでは
何の音沙汰もなく、
毎日が平凡に過ぎていくだけ。
その年も、
その次の年も、
そのまた次の年も、
そのまた次の次の年も、
それから3、4年は
私の街に雪が降ることはなかった。
神さまは、意地悪だな。
って、何度思ったことか。
あの日以来、誠司が私の目に写ったことはない。
毎年
お盆休みになれば、帰ってくることに期待して、
冬になれば、嫌いな雪が降ることに期待して、
毎年、その期待はことごとく裏切られる。
でも私は、頑張った。
先生「・・・おめでとう。」
A「ありがとうございます、、、」
無事に大学を卒業。
無事に地元で就職。
したものの、
侑李「A〜っ!」
A「ちょ、泣かんでやー(笑)。」
侑李「やって、、突然転勤やなんて、、」
都会の方に転勤となった。
A「たまには帰ってくるから。な?」
侑李「・・・絶対な?」
A「うん。分かっとる。またすぐ帰ってくるさかい。」
帰ってこない、誠司とは違う。
誠司。
私、最近ね、
心の中でやたらと誠司に楯つきたくなるんだ。
でもね、
誠司のことが好きだ、って気づいてから、
心がちょっと軽くなった気がするんだ。
やっぱり、
会いたいんだな、って自分で思うよ。
1人でも頑張れる、なんて
少しでも嘘ついた私がバカだったのかな、、
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にゃあ - 面白かったです! (2020年2月11日 22時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Tsumu | 作成日時:2019年9月8日 17時