雪が降ると＊1＊ (ページ14)

今日:27 hit、昨日:25 hit、合計:76,972 hit

13 ページ14

・
・
・

A「・・・私は、１人が寂しかった、」

誠司「A、、」

A「ずっと、１人だった。・・・クッションしか、話し相手が居らんかった、、」

クッションは別として、あの子が現れてから私は、ずっと１人だった。

教科書を借りに行くことも、借りに来ることもなくなった。

風邪で休んだって、家に押し入って来なくなった。

登下校も別々になった。

1秒、1秒、が過ぎることを、必死に待つことしか出来なくなった。

A「・・・こんなこと、、思ったことなかった、のにっ、、(ポロッ)」

誠司「・・・」

A「・・・このブランコ、うるさいね、(笑)、っ、」

「キィっ、、キィっ、、」

わざと、うるさいブランコを揺らした。

今の自分を隠したいから。

こんな、今にも泣き崩れそうな自分を見せたくなかった。

誠司「・・・俺も、寂しかってん、」

A「、、嘘つきっ、！」

誠司「(ビクッ)っ、、」

思わず出した声が、思ったより響いて驚いた。

A「あの子と、楽しそうに、、話しとったやろ、、」

誠司「・・・お前、嫉妬しとるん？(笑)」

A「はっ、はぁっ！？そ、そんなん、嫉妬なんかや、あらへんっ、！」

じゃあ、なんなんだろう。

嫉妬じゃない。でも、楽しそうに話してたのが、苦しかった。

とにかく、胸がキューってなって、苦しかった。

誠司「・・・泣いて、わめいて、ほんまうるさいな、、」

A「うるさいって、、そんなん、せい、じ、、の、」

大きな私の声がこだましなくなった。

だって、誠司の顔が目の前に来たから。

キス、されると思ったから。

・
・
・