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二人で一緒に帰る。
鈴木くんとは初めてだった。
「佐藤さん。あのさ、ってうおっ!?ごめん、手握ったまんまだった!!」
顔を赤くさせながら、パッと離す。
「いや、その繋げたのは嬉しいけど…ってそういうことじゃねぇよな!?俺のバカ!」
すっかりいつも通りの鈴木くん。
だけど、夕希はテンションもあがらず表情が暗い。
そんな夕希をみた鈴木は口を閉じた。
夕希はハッとなる。
「あ、えっと、鈴木くん何喋ってたっけ」
慌てる夕希の頭にポンッと鈴木の手が置かれた。
「…何?」
「伊藤さんのこと気にしてる?」
「……」
何も言えなかった。
気にしてる…。
けど、人に相談をするのが嫌だった。
「別に…」
「伊藤さんに告白された?」
いきなり何を言うの、この人!?
口をパクパクしていると、鈴木くんは吹き出した。
「大丈夫。誰にも言わねぇし!」
全て分かってるような言い方だ。
「伊藤さんが佐藤さんのこと好きなのは分かってたから」
「分かってた…!?」
「当たり前じゃん!目を見てたら分かる」
目…?
夕希が首を傾げると鈴木くんは説明してくれた。
「俺、佐藤さんのこと好きだから無意識で見ちゃうこと、しょっちゅうなんだけど…伊藤さんも同じだった。佐藤さんをみる目が、友情とかそういう物じゃない、恋愛対象としての目だって。すぐに分かっちゃうほど、好きな人をみる目だった」
夕希は複雑な気持ちになった。
「私…全然気づいてなかった」
「佐藤さん、鈍いもんね」
私はムッとなる。
「鈍くない」
「鈍いよ。俺が佐藤さん好きなの、気づいてなかったじゃん」
「気づくわけないでしょ」
「クラスの奴ら、全員知ってたよ?俺、分かりやすいんだって」
嘘…。
知らなかった。
「佐藤さん…。あのさ、相談じゃなくても、今どういう気持ちか教えてくれない?」
結のことがあって…どういう気持ちか。
私は苦笑した。
「…ただただ、戸惑ってる。困惑してる」
鈴木くんは目を真ん丸くして夕希をみた。
「鈴木くん…?」
「話してくれると思ってなかったから…、ちょー、ビックリしてる!」
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みあゆい - 私、小説家になるのが夢で…。もしかしたら、この小説を小説家になるためにつかったりするかもしれません。すみませんが、この小説は途中で終わらせてもらいます。すみません…。 (2020年4月19日 1時) (レス) id: d8054442c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みあゆい | 作成日時:2019年12月4日 16時