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次の日の昼休み、鈴木くんはまだ来ていなかった。

本を選んでいると、ドアが開く音がした。

顔を出すと、そこにいたのは結だった。

「結?何かあったの?」

結は下を向いてて、どんな顔をしているのか分からない。

「結?」

夕希はそばに行こうと一歩足をだしたとき、結がボソッと口を動かした。

「夕ちゃん…」

「何?」

結は顔を上げる。

私は少し後ずさった。

見たことない表情…。

か弱い感じの結。

甘えてきて、家庭で問題があって…。

独りが嫌。

私の知ってる結はそんな人だった。

こんな結は知らない…。

結は夕希と距離をつめていく。

本棚に背がついた。

これ以上下がれない。

「結、ちょっ」

言葉が続かなかった。

口を塞がれたから。

夕希は頭の中が真っ白になった。

結にキスされてる…。

結の顔が離れた。

私は足に力が入らず、ペタッと座り込んだ。

ゆっくりと顔を上げる。

「な、んで…」

やっと、声がでた。

かすれてる。

結は顔を歪めた。

「夕ちゃん…、ごめんね…」

今にも泣きだしそうな声。

「でも…、もうムリなの」

「何が…?」

結の目から涙があふれた。

「何で…、昨日、鈴木くんと笑ってたの?夕ちゃん…、普段あんまり笑わないじゃん…っ」

私は困惑した。

「結、何が言いたいのか分からない」

「だから…っ!」

結は叫んだ。

「…き、…の」

「へ?」

「好きなのっ!!!」

結もヘナッとしゃがんだ。

好き…?

「私も、」

「夕ちゃんの好きとは違うもんっ!!」

夕希は口を閉じた。

「友達同士はキスしない…。結は、そういう意味で好きなんじゃない!!」

恋愛感情…。

結の言いたいことが、やっと分かった。

「結、頑張るからっ!鈴木くんじゃなくて結をみてもらうために…」

「私、鈴木くんのこと好きじゃないけど」

「今のままだと、夕ちゃんは鈴木くんを好きになっちゃう…っ」

結は立ち上がった。

「いきなりキスしてごめんね…。焦っちゃって…。嫉妬で頭がどうかなりそうだったから」

結はそう言って、ドアをガラッと開けた。

「夕ちゃん…、避けないでね」

最後にそう言い残して、図書室から出ていった。

夕希は茫然としていた…。

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みあゆい - 私、小説家になるのが夢で…。もしかしたら、この小説を小説家になるためにつかったりするかもしれません。すみませんが、この小説は途中で終わらせてもらいます。すみません…。 (2020年4月19日 1時) (レス) id: d8054442c3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みあゆい | 作成日時:2019年12月4日 16時

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