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次の日、私は急いで学校に行った。

走りながら結のことばかり考える。

教室の扉を勢いよく開け、結はいないかと夕希は教室の中を見渡す。

まだ来ていないようだ。

結…、来るよね?

お願い…っ。

自分の席に座りながらもドアが開く音がするたびに反応する。

「佐藤さんっ!おはよう!」

夕希の所に、元気よく声をかけてきた鈴木くん。

「あ…おはよう」

様子がおかしい夕希に気づき、鈴木くんの顔からスッと笑みが消えた。

「…何かあった?」

「ぇ、と…何も」

その時、ガラッとドアが開いた。

夕希はバッと顔をドアの方に向ける。

入ってきたのは結だった。

「結っ!!!」

夕希はすぐに立ち上がり結に駆け寄り腕を掴んで教室を出た。

結は何も言わない。

結を連れて向かったのは人が全然寄り付かないと言われてる屋上だ。

屋上に着いた途端、結はヘナッと座り込んだ。

「結…。大丈夫だから、私がいるよ」

背中をさする。

「夕ちゃん…っ」

結は夕希にしがみつきながら、泣きじゃくった。

「警察に連絡してくれたの…夕ちゃんだよね?」

夕希はコクッと頷く。

「ありがとう…。夕ちゃんが連絡してくれなかったら…っ」

結の体が震えている。

「結は警察に連絡しようと思わなかったの?」

「番号、覚えてなくて…」

結らしい。

「ごめんね…」

「なんで夕ちゃんが謝るの?」

「最近は…落ち着いたって言ってたから、油断してた」

「そんなの、夕ちゃんのせいじゃないよ〜っ」

夕希はうつむく。

「…結のお母さん、どうなった?」

「…捕まったよ。結、今保護されて施設みたいな所にいるの」

結の家庭は私みたいに普通じゃない。

そして、その事を知っているのは夕希だけ。

結が話してくれたのだ。

私が…結を守らなきゃ。

夕希のなかではそういう使命感みたいなものがあの日から芽生えていた。

夕希と結の出会いの時から…。

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みあゆい - 私、小説家になるのが夢で…。もしかしたら、この小説を小説家になるためにつかったりするかもしれません。すみませんが、この小説は途中で終わらせてもらいます。すみません…。 (2020年4月19日 1時) (レス) id: d8054442c3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みあゆい | 作成日時:2019年12月4日 16時

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