13.眠気に襲われる ページ15
Aside
『はぁっ、はぁっ…』
角を曲がった所で、壁に手を当て、息を整える。
少し走っただけでこうなるとは…やっぱり、日頃閉じ込められてたからかな。
それに、汗に滲んで傷が痛む。
ゴホッと咳き込む。当ててた手を見ると、赤黒い液体が付着していた。
…まぁ、慣れだ。
別に驚きもしないし、悲しくもない。
今剣「乱!!みつけました……って、それ!」
『今剣…さん……』
恐らく追い掛けてきたであろう、今剣さんが私に付着した血を見て、顔を青くして、手首を掴む。
刀剣男士であるからか、力が強い。思わず顔を歪ませる。
今剣「あっ、ごめんなさい…って、それ!どうしたんですか?!…口にも、まさか…」
『…吐血、って言うのかな。そんな奴だよ。』
今剣「そんなっ…は、はやくへやにもどりましょう!あんせいにしてないと…」
笑顔を作ると、今剣は手首を掴んだまま、部屋に行こうとする。
けど、私は今剣が歩く途中で、こう言った。
『…別にいいよ。そんな大した事じゃないし。』
今剣「っ!!……乱にとってはそうかもしれませんが、ぼくたちにとってはいちだいじなんです!!」
痺れを切らしたのか、今剣は私を姫抱きして、全速力で走る。
風がなびいて、頬にかすみ、傷にも触れる。
痛みが増えて仕方なかったが、そんなのは気にせず、揺れていた。
それに私は眠気が襲い、眠りについた。
***
乱「……あ、起きた?」
『…あ、乱藤四郎様……』
乱「乱藤四郎様って……固すぎ!!乱でいいよ、乱で!」
ニッコリ笑顔で言う乱…さん。
どうやら、私が眠気に襲われたのは、彼が私にここに引き込ませる為らしい。
また寝ていたらしく、ゆっくりと起きる。
『…えっと、乱さん。どうして、またここに?』
乱「んーとね、何となく。僕も暇だから、お喋りしたいな、って思ってたの!
あとね、僕は″乱ちゃん″って呼んで!ね!」
『…乱ちゃん。』
そう言うと、乱ちゃんは桜を吹雪かせた。
多分、嬉しいんだろうけど…ありすぎで、少しむせそうだ。
それに気付いたのか、乱ちゃんは「ごめんね。」と言って、すぐに仕舞った…と言うより、消失させた。
神域だからか、何でも自分の思い通りになるのだろう。
乱「ねぇ、今の生活はどう?少し不安はあると思うけど…誰かと話せた?」
『…えっと、薬研さんと、今剣さんと、五虎退さん…ですかね?』
乱「そっか、薬研と!良かった!」
そう言って喜んだ。
***
文字数ェ…
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雪雫(プロフ) - 三日月の本霊がきていたから、薬研と新撰組も乱の中身が人間って知っているのでは?むしろ鶴丸の方こそ人間だと知らないのでは? (2019年12月27日 2時) (レス) id: 48f7317aae (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - ありがとうございます!更新がんばってください! (2018年9月29日 15時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 乱→145センチ 薬研→153センチ 寄って同じくらいではないです (2018年9月28日 21時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
イケ(プロフ) - 12で三日月出てる? (2018年9月23日 22時) (レス) id: 85ff92ecab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤林檎 | 作成日時:2018年9月11日 23時