10.僕は決めたんだ ページ12
五虎退side
今日、乱兄がボロボロの姿のまま、この本丸に来ました。
いち兄から話を聞くと、どうやら向こうで何かされたらしく、いち兄を拒んだ、と言ってました。
それでも、心配だったので、丁度会った今剣と一緒に行きました。
そこで、色んな話を聞きました。
虎さんを知らなかったり、乱兄が女の体に変わっていたり、その理由だったり…
この本丸に住んでる僕達にとって、それは過酷な話でした。
そんな事は一切行われていない僕達にとって、無縁な話だったので、余計に悲しくて、仕方がありませんでした。
五虎退「…み、乱兄……傷は、大丈夫なんですか?」
これ以上話してしまうと、きっと耐えられなくなるので、他の事を話す事にしました。
しかし、この判断が、間違っていたのです。
『大丈夫です。とっくの前に慣れましたし、傷も自然に治りますから。どんなに酷い傷でもね。』
そう言って、虎さんを愛しそうに撫でる乱兄。
慣れたって……それだけ、酷い事をされてたんですか?そんなの、酷すぎます…!
僕は、決めました。
何があろうとも、乱兄……乱姉を、守ると。
***
Aside
痛みなんて、もう慣れてしまった。
あまり感じなくもなったし、もうどうでもいいや、って思っていました。
けど、彼らの辛い顔を見てると、どうしても、胸が痛みます。
薬研「…お、五虎退に今剣じゃねぇか。襖が開いてたから、誰か来たかと思ったが…」
今だ開きっぱなしの襖から出てきたのか、薬研がいつの間にか私の近くでそう言った。
そしで、差し出された水を、ゆっくり飲んでいく。
だんだん落ち着いてきた。
『……ふぅ。』
薬研「落ち着いたか、良かった。」
清潔な水を飲むのは、以外と久しぶりでもある。
私は半分は不死なので、少しは水分を含まなくても大丈夫なのだ。
たしか、人間は七日間水分を取らないと死ぬんだっけ。
でも、私は一ヶ月取らなくても平気なのだ。
…お礼、言わなきゃ。
『ありがとうございます、薬研。私の為に、わざわざ。こんなに綺麗な水を飲んだのは、久しぶりだったんです。』
誰も食料も恵んでくれなかったから、こういうのは結構久々だ。
感謝しかないな。
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雪雫(プロフ) - 三日月の本霊がきていたから、薬研と新撰組も乱の中身が人間って知っているのでは?むしろ鶴丸の方こそ人間だと知らないのでは? (2019年12月27日 2時) (レス) id: 48f7317aae (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - ありがとうございます!更新がんばってください! (2018年9月29日 15時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 乱→145センチ 薬研→153センチ 寄って同じくらいではないです (2018年9月28日 21時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
イケ(プロフ) - 12で三日月出てる? (2018年9月23日 22時) (レス) id: 85ff92ecab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤林檎 | 作成日時:2018年9月11日 23時