9.初めて ページ11
薬研「………うーん…ただの、声の出しすぎか?」
『…分からない。普段、あんまり喋らな…ゴホッ、ゴホッ!』
薬研「無理して喋るな。今、水を持ってきてやるから、大人しく待ってろよ。」
そう言って立ちあがり、部屋に出ていく薬研。
…喋ってる時、何故だか喉が以上に痛かった。本当に、私の喉は枯れてるかもしれない……
…まぁ、別にいいか。
私なんて、喋る価値もないし。
そう思ってた時、襖が開いた。
見ると、白髪で小さい動物を五程連れている少年と、銀髪で片方だけ髪を隠してて、何処か異風を感じる少年がいた。
「よかった!めざめたんですね、ちょうしはどうですか?」
『え、っと…うん、いい感じ…です。』
「そうですか…良かったです、きちんと手入れ出来て…」
すると、白髪と少年の動物が、こちらに寄ってくる。
そして、私の膝の上に、一ずつ座る。
「あぁ、虎さん…駄目ですよ、勝手に…」
『……ねぇ、これって、虎って言うんです…か?』
「え?」
二人の声が、確かに重なった。
……あ、今思い出した。
虎の白髪の方は、僕の兄弟で、五虎退って言うらしい。
銀髪の方は知らないけど……
五虎退「し、知らないんですか?虎さん…」
『うん…だって、動物とか全然見た事ないし…こんな白い動物も、初めてみた…』
にしても、こんなに綺麗な白色の動物なんて、いたのか。
私は生まれてこの方、人間以外の生物を見た事がない。
ろくに外出もさせられなかったし、したらしたで、変な目で見られるのは嫌だから。
「…あの、乱って、おなごなんですか?」
『…えぇ、そうですよ。』
そっと、虎さんの頭を優しく撫でながら言う。
多分、本霊様の事だから、私に違和感がない様に、女の体にしてくれただろう。
そのせいか、私の体には少しばかり、胸が膨らんでいた。
…元が15歳前後の体だから、前世でもあったけどね……
「…なんで、そうなったか、わかりますか?」
『…さあ。私はただ、言うがままに頷いただけなので。』
本霊様といた時は、ひたすら頷いてた。
何にせよ、私は声が枯れてたわ、体中は痛いわで頷く事しか出来なかった。
そんな呑気な事を考えてた時に、二人の表情が険しくなっていたのは、知らない。
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雪雫(プロフ) - 三日月の本霊がきていたから、薬研と新撰組も乱の中身が人間って知っているのでは?むしろ鶴丸の方こそ人間だと知らないのでは? (2019年12月27日 2時) (レス) id: 48f7317aae (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - ありがとうございます!更新がんばってください! (2018年9月29日 15時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 乱→145センチ 薬研→153センチ 寄って同じくらいではないです (2018年9月28日 21時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
イケ(プロフ) - 12で三日月出てる? (2018年9月23日 22時) (レス) id: 85ff92ecab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤林檎 | 作成日時:2018年9月11日 23時