匂わせ

匂わせ37 ページ39

橋本 side


橋本
｢ん〜｣



帝劇の出演が決まってから稽古稽古の毎日
その中で俺の事を癒してくれる大切な存在が
今俺の隣で寝てる彼女



この業界に昔からいる俺は彼女を作るつもりなんかなかったのに

名前を一目見た時に俺のものにしたいって心の底から思った。




橋本
｢名前、名前起きて朝だよ｣


名字
｢ん〜りょう？｣


橋本
｢俺以外いないでしょ？(笑)｣







何気ない毎日が幸せで


これからもずっと俺の隣には名前がいてくれるんじゃないかってそう思う。


瑞稀には馬鹿なんじゃないの？ってよく言われるけど、それでも信じたいんだ。


君が隣にいてくれる毎日を。



名字
｢あっ！今日水族館デートの日だ！！
も〜！もっと早く起こしてよ〜〜！｣

橋本
｢ずっと起こしてたのに起きなかったのは
どこの誰ですか〜？｣







ﾁｭｯ








君の腕を引いて唇を合わせれば


林檎のように真っ赤に君の顔が染ってく。







名字
｢もう朝からやめてよ！えっち！
着替えるから早く出て！｣


橋本
｢俺の部屋なんだけどな〜(笑)｣



そう俺が呟いても聞く様子が全くない君は
みるみる服を脱ぎ支度を始める。



ｷﾞｭｯ



名字
｢ｯ、涼？
ほら、早く着替えないと、、離して、｣


橋本
｢ねぇ知ってる？朝から水族館に行くより
夜に行く方がイルミネーションもあって綺麗なんだよ？｣


名字
｢知ってるよ。ばか、、｣


そう言って君は俺に優しくキスをした



橋本
｢ふふじゃぁ夜までゆっくりしよっか？｣


名字
｢ゆっくりさせてくれないくせに｣


橋本
｢ふ〜んよく分かってんじゃん？
さすが俺の彼女だね？｣


名字
｢んんっ、、りょ、う、だ、めｯ｣


橋本
｢んｯはぁｯダメじゃないくせに、｣


名字
｢ねぇ、りょ、う、も、ダメｯ あｯ｣


橋本
｢俺、も、ダメかもｯ あｯｯ｣


橋本
｢はぁはぁ、無理させちゃった？ごめんね？(笑)｣


名字
｢無理させすぎだよばか。｣







君は背中を向けたまま俺にそう言い放った。


そうかと思えばいきなり俺の方に向き直して




名字
｢ねぇ、涼？｣


橋本
｢ん？どうしたの？｣


そう言い君の顔を覗き込もうとすれば拒否される


橋本
｢え、ちょっと何、？どうしたの？｣


名字
｢ずっと私だけを好きでいてね、
浮気なんてしないでね？｣


この時に確信した。



彼女は過去に傷つく経験をして


たくさん熱愛の噂が流れてたけど


その裏にはもっと辛いことがあったんだと。

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