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おやすみとおはよう ページ39

俺はおそるおそる伊野尾ちゃんの、背中に手を回した。
ビクッと伊野尾ちゃんの体が揺れて、でも拒否られる事はなかった。

むしろ俺の方へと近寄ってきて自ら腕の中にすっぽり収まってくる。

俺より身長が高いからいつもは見られない伊野尾ちゃんの上目遣いで見つめられると、もう、やばい。

………可愛すぎるんだろ。


「やまだぁ、おやすみ」

「うん、おやすみ」


伊野尾ちゃんは目を瞑って、数秒後には寝息をたてて眠った。
相当眠かったんだな、それなのに俺の事待っててくれたんだ。

可愛い寝顔をしばらくは見つめ、明日も仕事だからそろそろ寝ようと俺も目を閉じた。

……いや、寝れるわけなくね!?!?


眠気なんて一切感じない、むしろどんどん目が冴えてきている。
だって伊野尾ちゃんとこんな近い距離で…


「んん…」

「はいぃ!?」


寝ぼけていたのか、伊野尾ちゃんは俺の胸にすりすりと頬を寄せてTシャツをぎゅっと握ってきた。

え?え?なにこれ?
襲えってこと?え??

でも、改めて伊野尾ちゃんの顔を見ても…いや、完全に寝てる…。


それから朝まで、俺の長い戦いは続いたのであった…。






「ん…ほぇ?やまだぁ…おはよ」

「あ、おはよ…」

「………なんかお前老けた?」


だって、一睡も出来なかったんですもの…。
これ、毎日続くのか、大丈夫か、おれ…。

布団の中でもぞもぞ動く猫のような伊野尾ちゃんは俺にぴったりくっついた。


「…やまだ、おはようのチューは?」

「あー、はいはい、おはようのチュー…は!?え!?」


なんて言ったこの人!?
俺を一睡もさせてくれなかった天使の顔した悪魔は更に追い討ちをかけてくる。

俺の首に手を回して、寝起きのボサボサ髪でしてくんないの?って頬っぺをぷーって膨らまして。



ブチッと頭の中でなんとか繋ぎとめていたものが切れた音が聞こえた。





思わず伊野尾ちゃんの上に乗っかって、強引に唇を奪う。




何度も口付けていると伊野尾ちゃんの息があがってきてトントンと、俺の背中に回していた手で叩いてきた。


「やっ、やまだ…」

「………」


涙目で、桃色の頬で俺のことををじっと見つめてくる伊野尾ちゃん。
そんな姿を見ているとだんだん我に返ってきて、


「ご、ごめん!やりすぎた!!」

「んーん、俺からしてって言ったし…」

「い、伊野尾ちゃんがあまりにも可愛くてつい…ほんとごめん…」



朝から2人して真っ赤になってしまった。

単純思考→←やましい事はしないので!!



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作品ジャンル:恋愛
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(名前)ここな(プロフ) - supikaさん» 無理言ってしまってすいません!supikaさんの作品全て大好きなので、ぜひお願いします!笑 (2020年4月3日 9時) (レス) id: f0baab4516 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - (名前)ここなさん» ここなさん!そんな風に言って頂けて嬉しいです!続編ですか〜〜笑 検討してみます!!笑 (2020年4月3日 6時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ここな(プロフ) - ほんとにもうsupikaさんが書くもの全部好きです!もうどれもめちゃめちゃキュンキュンして、全部続編描いて欲しいぐらいです!笑笑 (2020年4月3日 2時) (レス) id: f0baab4516 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - shootingstarhapさん» コメントありがとうございます!感情の描写が上手く伝わっているようで嬉しいです!苦労して書いた甲斐がありました…笑 (2020年3月23日 20時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 読みました(^^)supikaさんのお話は、2人の気持ちが知れてこの時こういう気持ちだったんだ…とか知れてお話の世界にすっと入って…。素敵なお話でした。是非この後の2人のイチャイチャをもっと見たいなと思いました。凄く癒されました(^-^) (2020年3月23日 6時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:supika | 作成日時:2020年2月12日 23時

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