驚きの白さ ページ15
「いのちゃんさぁ、山田ともうやった?」
「ごふっ!!!」
無邪気にそう聞いてきた大ちゃんに驚いて、思いっきり動揺した。
飲んでいたホットコーヒーで思いっきりむせる。
「漫画みたいな反応するよねいのちゃん」
「…あのねぇ、大ちゃん…急にそんな事聞いてくるのやめてもらってもいいですか?」
大ちゃんとこんな会話してるなんてちょっと前じゃ信じられない。
でも、大ちゃんに対して抱えていた恋愛感情は話す度に無くなっているのを感じる。
むしろ、友達としてこんな風にまた話せるようになった事が嬉しい。
そんな正真正銘の友達と恋バナすることがいつの間にか日々の日課になっていた。
「その反応じゃしてないね?」
「してないけど…」
「じゃあチューは?」
「頬っぺにちゅーならされた」
いや、だって一応付き合ってはいるけど、そんなんじゃないし。
俺の言葉に驚いた大ちゃんはテーブル越しに身を乗り出した。
「どんだけクリーンなお付き合いしてんだよ!!高校生か!!」
「うるさいなぁ…」
「山田、あいつすげぇな…初キスは結婚式でタイプか?」
ごちゃごちゃ言っている大ちゃんをスルーして新しくコーヒーを入れ直した。
….それにしても考えたこと無かったな。
付き合ってるんなら、キスしたり、そーゆーことしたりするのも普通だもんな。
一瞬、山田とそういう事をしてる自分の姿を頭に思い浮かべて俺は持っていたコーヒーが入った紙コップを思わず足下に落とした。
「ちょー!何してんのいのちゃん!!熱くない!?」
「……ねる」
「は?」
「軽く死ねる!!!」
無理無理無理無理!!!!
そんな事してる俺、キモすぎる、想像するだけで吐き気がする!!
頭を抱えてしゃがみ込んだ俺を落ち込んでいると思ったのか、大ちゃんは「まぁまぁ!その時は自然とくるさ〜」とトドメを刺してきた。
自然とこられちゃ困るんだよ!
そこでやっと、今の自分の状況に気が付く。
「そういえば俺、来週から山田と住むんだよ…」
「え!そーなんだ!いいじゃん!」
「……よくないから…」
飯につられて自分とんでもないことしてるやん…だからあんなに急かしてきたのか山田のやつ…。
引越しの手続きも全部終わらせちゃったし…。
「ふぇ…俺のバカ……」
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(名前)ここな(プロフ) - supikaさん» 無理言ってしまってすいません!supikaさんの作品全て大好きなので、ぜひお願いします!笑 (2020年4月3日 9時) (レス) id: f0baab4516 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - (名前)ここなさん» ここなさん!そんな風に言って頂けて嬉しいです!続編ですか〜〜笑 検討してみます!!笑 (2020年4月3日 6時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ここな(プロフ) - ほんとにもうsupikaさんが書くもの全部好きです!もうどれもめちゃめちゃキュンキュンして、全部続編描いて欲しいぐらいです!笑笑 (2020年4月3日 2時) (レス) id: f0baab4516 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - shootingstarhapさん» コメントありがとうございます!感情の描写が上手く伝わっているようで嬉しいです!苦労して書いた甲斐がありました…笑 (2020年3月23日 20時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 読みました(^^)supikaさんのお話は、2人の気持ちが知れてこの時こういう気持ちだったんだ…とか知れてお話の世界にすっと入って…。素敵なお話でした。是非この後の2人のイチャイチャをもっと見たいなと思いました。凄く癒されました(^-^) (2020年3月23日 6時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:supika | 作成日時:2020年2月12日 23時