ハッピーエンドにさよならを05 ページ9
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ここんとこつまらなかった日常は、ますますつまらなくなったように思う。
いつものやつらとはつるまなくなって、学校もサボりがちになって。
放課後にいつもやっていた殴られショーも、あいつらはやっているのかもしれないけど、見る機会はなくなった。
櫻井に言われて、急に自分のやっていることがバカみたいに思えたんだ。
楽しくもないのに、ただの暇つぶしに人が殴られているのを見て、俺は何をしているんだろう。
心を入れ替えるとか、そんなつもりはないのだけど。
やることもなくなって、暇つぶしもなくなって、心がすっかり空っぽになったようだ。
週に2,3回学校に行って、それ以外は家でダラダラして。
櫻井のことが気になって、またふらっと学校へ行く。
チラッと教室の様子を見るけど、見た目には何も変わらない。
あの服の下に痣だらけの体があるのかと思うと...。
なんとも言えない気持ちになる。
俺が今まで殴られているのを眺めていたやつらだって、体に痣ができたんだろうな。
当たり前なんだけど、考えたこともなかった。
あいつらは今も、放課後にあそこの倉庫で誰かを殴っているのだろうか。
そんなことを思って、放課後にいつも行っていたあの倉庫に行ってみようと思った。
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歩いている途中、雨が降ってきた。
傘を持っていない俺は、雨に打たれながらも倉庫へ向かった。
倉庫は大きくて錆びついた扉が開きっぱなしで中は丸見えだけど、人通りがないから悪事がバレることはない。
外から倉庫の様子を見ていると、いつもの光景。
また誰かを見つけて、寄って集って殴っているようだ。
俺はいつもあの中で、高みの見物をしていた。
それももう、今ではする気にならない。
そのまま帰ろうと踵を返そうとしたら。
｢っ、やめろっ…！！｣
倉庫から声が聞こえて足を止めた。
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血濡れ蛍 - ぽっぷ様、お久しぶりです。ぽっぷ様の作品の、ストーリー性や、表現の仕方に感動しながら読みました。特に、『ハッピーエンドにさようならを』を読んで、思わず涙が出てしまいました。今後も期待しています♪ (2021年4月2日 13時) (
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2021年1月11日 0時
