I wish 04 ページ18
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｢…松潤…おはよう…｣
｢おはよう翔くん｣
まだはっきりと覚醒していないであろう櫻井の頭をナチュラルになでる。
だけど、わりと頭が覚醒していた櫻井は、頭をなでられたことに少し驚いていた。
｢あ…昨日ごめんね、なんかお世話してもらったみたいで｣
｢んーん、俺が好きでやっただけだし｣
｢服もありがとう。松潤、服大きいんだね｣
そう言って、少しぶかっとした裾を持ち上げた櫻井に、松本は胸を撃ち抜かれている。
普段の松本の服は櫻井が着たってフィットするだろうけど、わざと海外土産でもらったでかい服を櫻井に着せたのだ。
そしてその判断は正しかったと松本は自画自賛。
｢翔くん、味噌汁飲む？｣
｢えっ、飲みたい…！｣
櫻井の返答ににんまりしながら、恋人気分で味噌汁を出す。
自炊を一切しない櫻井にとって、二日酔いの味噌汁は感動的なものだった。
｢おいしー…。松潤すげえ、味噌汁作れるなんて…｣
｢これくらい普通だよ｣
｢普通じゃないって…すごいことだよ｣
｢大げさな。味噌汁作ってくれる彼女いないの？｣
松本がさらっと聞くと、まだ傷心中の櫻井はしんみりと最近別れたことを話した。
(まあ、昨日聞きましたけどね…)
｢でも、いつも一緒にいる今井さんと付き合ってると思ってた｣
｢それよく言われんだよね。ただの高校からの同級生ってだけなんだけど｣
｢ふーん。じゃあ恋仲ではないんだ｣
｢そりゃ、あっちだって俺のことなんとも思ってないだろうし｣
探りを入れながら、ある程度の質問をする松本。
櫻井の様子から見て、櫻井が今井のことを好きということはないようだと松本は確信した。
そしたらこちらは構わず、まあ櫻井が今井を好きだとしても構わず、ガンガン攻めるだけだ。
｢翔くんのためにお昼ご飯も作っちゃお〜｣
｢まじ？めっちゃうれしい！｣
ごくごくと味噌汁を飲み干した櫻井をかわいいと思いながら、お昼はリサーチ済みの櫻井の好きなメニューを作るのだった。
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血濡れ蛍 - ぽっぷ様、お久しぶりです。ぽっぷ様の作品の、ストーリー性や、表現の仕方に感動しながら読みました。特に、『ハッピーエンドにさようならを』を読んで、思わず涙が出てしまいました。今後も期待しています♪ (2021年4月2日 13時) (
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2021年1月11日 0時
