アイノユウヒ2〜family Love〜

大貴side ページ9

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宏「大丈夫、光がいるんだろ？お前らはなんも心配すんな？後で俺も見てくるからさ。あ、慧のやつ注射した？」


大「まだ…」


宏「じゃついでに見てくるわ、2人は食べてて？じゃなきゃアイツ戻ってきた時余計機嫌悪くするぞ」




ひかと宏太は慧の所へ行ってくれた


慧が落ち込んだ時は、いつも俺が慰める役目だったのに…
俺が慧を怒らせちゃったからな…

大丈夫かな、って心配だったけど
目の前の涼介も相当落ち込んでる

慧が涼介に怒鳴ることなんて滅多にないもんね



大「涼介…」

涼「俺が調子乗ったからだよね…慧ちゃんのこと、分かってるようで全然分かってなかった」

大「そんな事ない、涼介は何も悪くないよ」

涼「俺、少しでも慧ちゃんの役に立ちたくて、勉強始めたんだ。それなのに、それなのにちゃんと慧ちゃんの気持ち分かってなかった」



本当にここ最近の涼介は、あの勉強嫌いな涼介？と確認したくなるほど頑張っていた

それも慧の前ではそんな素振りを見せない、
お前はいつの間にか立派に育ってたよ



それと対照的なのが俺。

こんなに慧の傍に居るのに慧の気持ち考えてなかった

慧はどういう気持ちだったんだろう、
進路に対して、不安？怖い？

俺に話してくれればよかったのに、なんて思うのは自分勝手だろうか


今度はちゃんと話そう

少しでも慧が悩んでたら、それにすぐ気づけるようになりたい

こういう時、宏太とひかだけじゃなくて、俺も頼られたい



ガチャ



どのくらい経ったのか、少なくとも目の前にあるご飯は覚めてしまってるけど

慧達が戻ってきた



大「慧！」


名前を呼ぶと慧は俯いた

あ…
まだダメ、かな…




慧「あのっ…その、ごめんなさい…」


大涼「へっ…？」



思わずマヌケな声が出てしまった、それは隣にいる涼介も同じようで

ていうか、謝るのは俺の方なのに




涼「慧ちゃんは謝んなくていいんだよ、俺の方がごめんっ…俺、…」


慧「ごめんね涼介、怒鳴ってごめん。その、涼介はほんと何も悪くないからね…？」



そう言って顔をあげる慧
その目は涙目で…

慧も、きっと俺たちも謝る必要はないのだと思った

だってこんなにお互いを思える兄弟がいるなら、きっともう不安もないはず



慧「大ちゃんも、ごめ「慧！」」


だから俺は慧に抱きついた

きっとこれが1番の答えだと思うから


慧「大ちゃ、ん？」

大「良かった、大好き…ご飯たべよ？」



まずはこれが俺に出来ること、かな？


涼「俺も！」

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