アイノユウヒ2〜family Love〜

大貴side ページ16

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慧「…ごめんね、大ちゃん」


大「ほんと、ビックリしたよ…」





そう呟く慧の腕には点滴が刺されていて、白いベッドに横になっている




あれからすぐ救急車で運ばれ、病院で処置を受けた慧は今は意識も回復していて、明日には退院できるそう。








ｶﾞﾗﾗﾗ




高「今先生と話してきたよ、ごめんな慧、持久走大会は出るのやめとこうな」




そっか、慧出られないのか…




慧「全然大丈夫だよ、俺もともと運動好きじゃないし」




強気な慧だけど、いくら運動が苦手だと言っても、イベント事が好きじゃないと言っても、参加しないということだけはしなかった



もともと身体が弱くて、こういうイベントに参加出来ることが少なかった慧


だからこそ、慧の性格からして苦手なことでも参加したいという気持ちはあったはずだ


いつもは適当発言ばっかりだったり、つんつんした態度ばかり取る慧だけど、本当はとても繊細なんだ
周りの目を気にする子だから


きっと出たかったはず




ｶﾞﾗﾗﾗ





光「あ、雄也わざわざごめん」


高「おぉ、光。久しぶりだな」





そっか、ひかも宏太繋がりで雄也と友達なんだっけ
雄也は俺らの担任で、いつも学校でしか合わないからなんか変な感じ






慧「なんか変な感じだね、雄也が光と話してるの」


大「ふふっ…今俺も同じこと思ってた笑」





やっぱり双子だね、なんて2人で笑い合う





どうして双子なのに慧だけが病気なんだろうか、
寝る前に何度も考えたこともある


それでもやっぱり答えは見つからなくて、
これが神様が慧に出した試練ならば、俺は慧を支えることが試練



これから先もずっと守るからね、慧








高「じゃあ俺は学校戻るな。慧が回復したとこ見れて良かったよ、また明日待ってるな」


慧「うん、ありがと」







雄也が帰ってから少しして面会終了のチャイムが鳴る。


「じゃあまた明日くるね」と伝えて俺らも病室を出る。



明日は、慧の体調が大丈夫そうで、裕翔先生からの許可が貰えれば、退院してそのまま学校に向かっても大丈夫だそう






また明日から元気に登校しよう、


そう思ったのに…







…神様はまだ試練を与えてくるんだ

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